12月になり、クリスマスが楽しみですが、
当店は焼き菓子屋ですので、生クリームやチョコレートのデコレーションケーキなどを
作ることもなく地味なクリスマスです。
でも焼き菓子屋らしいクリスマスを・・・と思っていたところに、友人からお手製のリースが届き、
焼き菓子屋らしくクッキーでも飾ったらいいよ、と言ってもらい、一緒に作りましたクッキー・リース。
思いっきり手作り感満載のクリスマス・リースです。
素焚糖という奄美諸島原産のサトウキビから作られた香りのよいブラウンシュガーを使ったサブレで、
プレーンとココア、マーブル生地の3種類です。
天使、ハート、ホーム、雪、星、ツリーなどクリスマスに因んだ型で抜いて焼き上げました。
これらはクリスマスのサブレ・セットとして、クリスマス前に店頭に並ぶ予定です。お楽しみに・・・。
お客様から「クリスマス用のケーキは何かありますか?」というお問い合わせがあります。
特にクリスマス用としてはありませんが、フルーツケーキは作りますとお答えしています。
ということで、次はフルーツケーキの紹介です。
フルーツケーキはドライフルーツと洋酒がたっぷりのイギリスの伝統的な焼き菓子。
ドライフル―ツとスパイス、洋酒をたっぷり使い、手間暇かけてつくるこのケーキは、
イギリスでは、祖母から母へ、そして娘へと受け継がれる家庭の味。
イギリスでは特別な日はもちろん、毎日の生活になくてはならないものだそうです。
原材料は、ラム酒に一晩漬け込んだドライフルーツ(グリーンレーズン、サルタナレーズン、カレンズ、
クランベリー2種、オレンジピール、レモンピール)、ローストしたナッツ(アーモンド、クルミ)、
バター、粗精糖、卵、小麦粉、香辛料(シナモン、ナツメグ、クローブ、ジンジャー)、塩
ドライフルーツとナッツで全体量の約半分を占めています。
これらを混ぜて焼くこと2時間。
重くてどっしりしたケーキの出来上がりです。(写真はサイズ18センチ)
通常お菓子は日を置くと味が落ちますが、このフルーツケーキはワインのように熟成させます。
ケーキが焼き上がったら冷まし、はけを使ってラム酒を塗ります。
この作業をフィーディング(feeding)と呼び、英語で「餌(食事)を与える」という意味だそうです。
ラム酒をケーキに染み込ませることで、風味が豊かになり、また保存性が高まります。
ケーキをラップに包み、缶に入れて冷暗所で保管し、週に一回、フィーディングをして熟成させます。
作り方によっては何か月も熟成させる方法もあるようですが、
当店では約1ヶ月熟成させてから販売します。
(写真は焼けてから2週間たったケーキをフィーディングしているところ)