松江から斐川町に移転して早くも1年が経ちました。
本当にたくさんのお客様に来ていただきありがとうございました。
早々に焼き菓子が売り切れる日が多く、
せっかくご来店いただいたお客様には誠に申し訳ありませんでした。
焼き菓子屋から見える斐川町の風景は、
空が広く、出雲地方ならではの雲の変化が眺められ心癒されます。
遠くには出雲大社から連なる北山山系もあって、
引っ越してきた時からこれらを眺めながら
寛いでもらえたらと漠然と思っていました。
オープン当初から店舗内でカフェの方もほそぼそと営業していましたが、
春から広がった新型コロナウィルス感染症の拡大を防止するため、
現在までやむなくそのカフェを閉めています。
ご来店のお客様からはカフェ再開のご要望もあり、
出雲市による新型コロナウィルス感染対策についての
「出雲市地域商業等再起支援事業補助金」を申請したところ、
屋外での飲食施設(オープンカフェ)の整備に対して補助金を頂けることとなりました。
ここではオープンカフェについてご紹介したいと思います。
場所は店舗横の空き地と店舗裏を計画しています。
第一弾としては、
店舗横の空き地に石や樹木を使った、ゆったりと寛げるカフェ空間を作ることと、
店舗からオープンカフェへの通路部分のフェンスの設置です。
(この二つの部分に出雲市の補助金申請をしました)
(店舗横、整備前)
(店舗裏、整備前)
この工事を請け負っていただいたのは
市内稗原町の「植吉」さん。
松江時代からのお客様で、庭師の渡部さんにオープンカフェの相談をしたところ、
快く引き受けていただきました。
まず道沿いの駐車場と店舗裏の境界に板塀をつくりました。
厚くて重い使い込んだ古い板ですが、これは尾道の友人からもらったもので、
船の解体の際に出た、船倉で使われていた板です。
アピトンや米松といった水に強く、長持ちのする木だそうで、
植吉さんがこれを板塀にしましょう、ということで
加工しないそのままが塀になりました。
出来上がってみると、
周りが田んぼや水路で広いためか、大きさのバランスも、
ちょっと古い感じの色合いも丁度良い感じにできあがりました。
将来的にはこの塀につる性の植物を絡ませたり、
塀の前には常緑の低木や、
季節になると花が咲く草花を植えたりするのもよいのかな。
次いでオープンカフェの工事です。
前の土地の所有者の方が大きな庭石をいくつも残しておられたので、
それらを土留め用として、また出入り用の階段として使って、
平らなカフェスペースを作ります。
5トンくらいの大きな石は椅子としても使えるよう配置しました。
そこに高木、低木の樹木を、
北山山系や広い空を見ることができるようバランスよく植えていきます。
常緑と落葉、花や実のなる樹木のそれぞれの特徴を活かして、
四季を通して自然が感じられるよういろいろな樹木を選んでもらいました。
石と樹木の配置が終わったところで、
次は真ん中の部分、実際にカフェとして使う場所の整備です。
そこには「焼き菓子屋さんらしくアンティークレンガを使います。」と
植吉さんに提案していただきました。
このレンガ、備前焼の窯元の窯で使っていたレンガだそうで、
(何年かに一度、窯を新しく作り直す際に出る廃レンガ)
使い込んだ感じがとてもシックな色合いで、
立ってみて温かみを感じるものです。
いろいろな形のレンガをパズルのピースを埋めていくように、
丁寧に組み合わせていきます。
そして第一弾のカフェ完成です。
あとはベンチなどの手配をして(冬の間は寒くてカフェはできませんので)
来年の春頃にはオープンする予定です。
焼き菓子屋を始めてから丸8年がたちました。
素人が始めた菓子屋も、
たくさんのお客様の支えがあってここまでやってこられました。
本当に感謝の言葉しかありません。ありがとうございました。
松江の店舗は10月20日に閉店しますが、
11月9日頃には出雲市斐川町で移転オープンする予定です。
移転先は出雲市斐川町富村(「とびむら」と読みます)という場所です。
出雲神話にも登場する北山山系を望む、
斐川平野ののどかな景色の中にある店舗になります。
残念ながら店の中からこの景色は見られませんが、
心地よい風にあたりながらの店の外からの眺めは、
ゆったりととした気持ちになり、
日頃の疲れも癒されます。
店舗は自宅(中古住宅)に付属していた車庫を改装しています。
少し増築して、菓子売場、製造室、客室と
飲食厨房を備えた店舗になる予定です。
菓子の製造販売のほかにカフェも設け、
焼き菓子をコーヒーや紅茶とともに味わってもらえます。
以前からの「焼きたての焼き菓子を
一番おいしい状態で食べてもらえたら…」
という願いが叶いそうです。
写真は焼きたてのビスケットにサワークリーム、
ベリーのジャムにコーヒーをつけたティータイムのセットです。
こんな感じで味わってもらえたら…と思っています。
既存の車庫を改装して店舗を作っているため、
窓の配置など制限がありますが、
コンパクトに仕上がりそうです。
2012年にクリスマス時期など冬の期間限定で作り始めたフルーツケーキ。
その内容はすでに過去のブログでお知らせしていますが、
少し変わった部分などもあり、
新たな内容でお知らせします。
フルーツケーキはドライフルーツと洋酒がたっぷりのイギリスの伝統的な焼き菓子。
ドライフル―ツとナッツにスパイス、洋酒をたっぷりと使い、
手間暇かけてつくるこのケーキは、
イギリスでは祖母から母へ、そして娘へと受け継がれる家庭の味。
イギリスでは特別な日はもちろん、
毎日の生活になくてはならないものだそうです。
原材料は、ラム酒に一晩漬け込んだドライフルーツ
(グリーンレーズン、サルタナレーズン、カレンズ、
クランベリー、オレンジピール、レモンピール等)、
ローストしたナッツ(アーモンド、クルミ)、
バター、粗精糖、卵、小麦粉、甘酒、
香辛料(シナモン、ナツメグ、クローブ、ジンジャー)、塩
BP(膨張剤)は使っていません。
ご注文を頂いた方、
これから注文を頂くかもしれない方のことを思うと、
つい計量が甘くなり、年々フルーツの量が増えてきて、
昨年頃から小麦粉とのバランスがちょうどよくなってきたように感じています。
最初の頃よりフルーツは約10%増量で、
ドライフルーツとナッツで全体量の半分以上を占めています。
それと、今年からお米の力も入れてみよう・・・ということで、
奥出雲井上醤油店の「甘酒」を入れています。
この米と米麹で作る甘酒、
当店ではジャムに使ったり、クッキーに使ったり、
ケーキやタルトに混ぜたりと色々と試しているところですが、
保存性が高まったり、甘さの味わいに奥行きが出たりしているように感じています。
面白くて楽しい素材です。
これらをひとつひとつ丁寧に混ぜて、混ぜて、ひたすら混ぜて・・・・・・・・・。
型に入れて低温で焼くこと2時間と少し。
しっかりと焼き切ることが焼き菓子屋の仕事ですから、
温度の微調整をしながら、
しっかりと焼いてあるけど、焦げない焼き加減で
粉の一粒まで火が通るようなつもりで焼いていきます。
そして重くてどっしりしたケーキの出来上がりです。
(写真はサイズ18センチ、重さは1.2㎏を超しています。)
通常お菓子は日を置くと味が落ちますが、
このフルーツケーキはワインのように熟成させます。
ケーキが焼き上がったら、はけを使ってラム酒を塗ります。
この作業をフィーディング(feeding)と呼びますが、
英語で「餌(食事)を与える」という意味だそうです。
当店では焼き上がりに1回、あと一週間ごとに3回の計4回、
一ケ月にわたってラム酒を使って熟成します。
ラム酒をケーキに染み込ませることで風味が豊かになり、
また保存性が高まります。
3回目のフィーディングのあと頃からラム酒がケーキになじんで、
しっとりとしてくると同時に、
アルコールの強さが少なくなり、
フルーツと一体となったコクのある酸味を感じる良い香りになってきます。
作り方によっては何か月も熟成させる方法もあるようですが、
当店では約1ヶ月熟成させた後、
さらに数日間、
様子を見ながらケーキ全体を空気となじませてからの販売となります。
このフルーツケーキ、
使うラム酒によって仕上がりが大きく左右されるため、
製菓用をはじめいろいろ試しました。
香りのよい、甘さを感じる良質で濃厚なラム酒は
価格も高くケーキ用には使えず、
と言って安価なものはアルコールだけが強くて香りも弱くコクがない・・・。
で、出会ったのがこのラム。
「プランテーション オリジナル ダーク」
フランスのコニャックメーカーのフェラン社が手掛けたダークラム。
トリニダード・トバゴの伝統を守って作られたラムをフランスに持ち帰り、
フェラン社のブランデー造りの伝統と独自の経験に基づいてブレンドした後、
さらにコニャック樽で熟成して個性を引き出したラム(3年以上熟成)。
トリニダードのラムを、
若いバーボン樽とフランスのコニャック樽という
それぞれ個性の違う樽で熟成させる
「ダブルエイジング」という技術で熟成させた、
より洗練された味わいと芳醇で複雑な香りのアロマを持ったラムです。
このラム、フルーツケーキにぴったりのものでした。
熟成を終えたフルーツケーキは、
それぞれの素材が渾然一体となって、
しっとりとしたいろいろな香りがする濃厚なものです。
甘さ、酸っぱさ、ほろ苦さ、かすかなスパイスの香りなど
一言では言えない複雑な味わいですが、
単純にこういう味わいです…と言えないのです。
何故かといえば、
このケーキ、日を追うごとに味・香りとも変化していて、
食べるたびに新しい味わいがあります。
お客様の中には”ここが好き‼”と仰る方が多く、
毎年ご注文頂いていて、
飽きない味わいのケーキとなっているようです。
薄くスライスして、少しずつ食べていただきたいケーキで、
ラップしてアルミホイルでしっかりと包んで
涼しい場所(または冷蔵庫)で保存していただければ、
かなり長い間愉しめるようになっています。
2月頃までは予約を受け付けています。
ご注文の日から約1か月たってからのお渡しになります。
ブラウニー(英;Brownie)はアメリカ生まれのチョコレートの焼き菓子。
名前の由来は、仕事から疲れて帰ってきてそのまま眠ってしまった後、
部屋を片付けてくれる「妖精ブラウニー※」が
このお菓子と同じ色をしていたことから、
「ブラウニー」と名づけられたといわれています。
brownieの"ie"は名詞について親愛の意を表す接尾語。
小さな子供が「あの美味しい"茶色いの"ちょうだい」とママにねだったんでしょうね。
(「人気スイーツランキング」を参照しました。)
※「妖精ブラウニー」はスコットランドや北部イングランドで伝承されている妖精のひとつ。
日本で近いのは座敷童子かな?
その姿で最も多く伝承されているのは、
身長は1メートル弱で、茶色のボロをまとい、
髪や髭は伸ばし放題というもの。
この茶色(ブラウン)を基調とした容姿から、
ブラウニー(茶色い奴)と呼ばれているそうです。
当店のブラウニーはフランスタイプのものが多く、
混ぜる量の多い順にクーベルチュールチョコレート、卵、牛乳、
小麦粉、砂糖、塩、膨張剤となっています。
チョコの比率が高く小麦粉が低いため、チョコをしっかりと感じる
ねっとりとした食感のチョコバーのようなブラウニーです。
この配合に、オレンジやイチジク、クルミ、コーヒーなどの
副素材を足して混ぜ、焼きすぎないよう注意しながら火を通します。
他にホワイトチョコのブラウニーもあり、
こちらはクーベルチュールホワイトチョコと小麦粉が同量で、
しっかりと時間をかけて焼き上げます。
初めてブラウニーという名前を耳にしたのは、
十数年前、焼き菓子とか何も知らない頃に見た映画
「ノッティングヒルの恋人」(1999年公開のイギリス映画)
( ブラウニーって何?という感じ)
この映画は、ロンドン西部のノッティングヒルを舞台に、
アメリカの人気女優アナを演じるジュリア・ロバーツと、
冴えない旅行書専門の本屋の店主ウィリアムを演じる
ヒュー・グラントとのラブロマンス。
ブラウニーが出てくるのは、
二人が知り合い、
ウィリアムの友人マックスの家での、
ウィリアムの妹ハニーの誕生パーティーに招かれた時に、
皆で最後に残ったブラウニーを賭けて
誰が一番惨めかをそれぞれが話す有名なシーン。
みんなは「女にもてない」とか、「事故で車椅子生活になった」こととか、
いろいろと自分の惨めさを話し始めます。
最後に一番幸せだと思っていた女優アナが話し出します。
「19歳から毎日厳しいダイエット。つまり10年間いつも飢えてるの。
いい男にも出会えなかったし、私を殴る男もいたわ。
失恋で傷つくたび、マスコミは面白おかしく書きたてるわ。
それに2回もの痛い手術に耐えて、この顔になったのよ」
「ほんと?」
「そう遠くないうちにルックスは衰え、演技がヘタなのもバレる。
そして私はただの寂しい中年女になるのよ。“昔有名だった女優に似てる女”に」。
アナのシリアスな話にその場には重い空気が。
しかし、マックスが「だまされないぞ」のひとこと。
相手は女優で、全部がホントかウソか分からないところが面白いおしゃれなシーンです。
全編が細かいところまで丁寧に作られた、脚本の素晴らしい映画で、
一度ご覧になることをお勧めします。
すでに見られた方も、もう一度見られるとまた新しい発見があるかも・・・・。
Anna : Wait, what about me?
Max: Sorry, you think you deserve the brownie?
Anna : Well a shot at it at least huh?
William: Well, you'll have to fight me for it, this is a very good
brownie.
Anna : I've been on a diet every day since I was nineteen,
which basically means I've been hungry for a decade. I've had a series
of
not nice boyfriends, one of whom hit me. Ah, and every time I get
my
heart broken, the newspapers splash it about as though it's
entertainment. And it's taken two rather painful operations to get
me
looking like this.
Honey: Really?
Anna : Really. And, one day not long from now, my looks will go, they will discover I can't
act and I will become some sad middle-aged woman who
looks a bit like someone who was famous for a while.
Max: [long pause] Nah, nice try, gorgeous, but you don't fool anyone.
現代版ローマの休日ともいえるこの映画の
ラストシーンで流れるエルヴィス・コステロの「She」も
このシーンにぴったりの素晴らしい曲。
もともとはフランスのシャルル・アズナブールが1974年に発表した曲で
元の題は「忘れじの面影」 (Tous les visages de l’amour)
日本のレンタルDVDはオープニングがシャルル・アズナブール、
ラストシーンがエルヴィス・コステロになっていました。
どちらも個性的で素敵な歌い手さんです。
The fireplace is burning bright, shining all on
me
I see the presents underneath the good old
Christmas tree
And I wait all night 'til Santa comes to wake me
from my dreams
Oh, why? 'Cause that's Christmas to me
I see the children play outside, like angels in
the snow
While mom and daddy share a kiss under the
mistletoe
And we'll cherish all these simple things wherever
we may be
Oh, why? 'Cause that's Christmas to
me
I've got this Christmas song in my
heart
I've got the candles glowing in the
dark
I'm hanging all the stockings by the Christmas
tree
Oh, why? 'Cause that's Christmas to
me
Oh, why? 'Cause that's Christmas to
me
I listen for the thud of reindeer walking on the
roof
As I fall asleep to lullabies, the morning's
coming soon
The only gift I'll ever need is the joy of
family
Oh, why? 'Cause that's Christmas to
me
I've got this Christmas song in my heart (song in
my heart)
I've got the candles glowing in the
dark
I'm hanging all the stockings by the Christmas
tree
Oh, why? 'Cause that's Christmas to
me
Oh, why? 'Cause that's Christmas to
me
Ooooohhhhoooohhooohhh
Ooooohhhhoooohhooohhh
Oh, the joy that fills our hearts and makes us
see
Oh, why? 'Cause that's Christmas to
me
I've got this Christmas song in my
heart
I've got the candles glowing in the
dark
And then for years to come we'll always know one
thing
That's the love that Christmas can
bring
Oh, why? 'Cause that's Christmas to
me
今年のバレンタイン、新たにドリップバッグコーヒーとのセットができました。
組み合わせたコーヒーは松江市内の自家焙煎珈琲の
「Little Court Coffee」さんのもの
(お店の詳細はこちら)
昨年秋にオープンしたばかりのお店で、
「小さな庭(リトル・コート)のあるコーヒーショップから毎日のコーヒーを。」をコンセプトに、
毎日こまめに焙煎された新鮮なコーヒー豆が販売されています。
何種類かを味わってみましたが、
当店の焼き菓子にあった程よい苦み、甘さを感じる香りと味わい、
輪郭のしっかりとしたコーヒーだけど、
焼き菓子の個性を損なわない、
カジュアルなコーヒーだと感じました。
オリジナルな「焼き菓子屋ブレンド」も企画中です。
組み合わせたコーヒーは「バレンタインブレンド2016」
深煎りで酸味の少ない、
チョコレートとの相性の良いコーヒーで、
苦味と甘さのバランスのよい、フルーティな味わいの上質な味わいのコーヒーです。
当店では「アーモンドクッキー(ハートイン)」
「オレンジの香りのガトー・ショコラ」「オレンジ、いちじく・チェリーなどのブラウニー」
「ココア生地のラズベリーチョコマフィン」などと組み合わせてみました。
ラズベリーチョコマフィンとクッキー、ドリップバッグ3ケまたは5ケのギフトボックス。
焼き菓子はお好きなものをお選びいただけます。
写真はドリップバッグ3ケ入りで 1,100円(税別)
バレンタイン時期以外でもいろいろな組み合わせでギフトボックスができます。
この場合、ブレンドコーヒーは「ヴァレンタインブレンド」ではありません。
詳しくはお問い合わせください。
クッキーとドリップバッグ1ケまたは2ケのセット。
370円(税別)~となります。
オレンジの香りのガトー・ショコラ
クーベルチュールチョコ、卵、グラニュー糖、オレンジ、ココア、オレンジリキュールを使用。
プレゼントされた男性からのリピートが多い、
ほろ苦い上品な香りの大人の味わい。
チェリーのブラウニー
クーベルチュールチョコの割合を多くし、
小麦粉を減らした冬限定のブラウニー。
ねっとりとした食感で濃厚な味わい。
チェリーのほかに、オレンジ、いちじくもあります。
ビターチョコタルト
クーベルチュールビターチョコとコーヒーを使った、
砂糖を使わないビターなチョコタルト。
トッピングに「マンデリン」コーヒーの粉をかけた
香りと口どけのとてもよい上質な大人の味わい。
ラズベリーチョコマフィン
北海道余市産のラズベリーを使った独特な酸味と香りのチョコマフィン。
ココアのマフィン生地に、クーベルチュールチョコ、
トッピングにもココアクランブルを乗せたチョコ尽くしのマフィン。
昨年夏のブログ「夏こそ焼き菓子・・冷やして美味しいフルーツマフィン・タルト」のNew Versionです。
初夏から出回る季節のフルーツやトロピカルフルーツ
チェリー、プラム、ネクタリン、プルーン、ブルーベリー、桃、パイナップル、マンゴー、バナナなどを
たっぷりと使ったマフィンやタルトは、砂糖を少なくしてしっかりと焼き上げることで、
それぞれのフルーツの酸味や甘さが凝縮された、それぞれのフルーツの個性が活きた、
爽やかでジューシーな焼き菓子となります。
これらの焼き菓子は保存の目的だけでなく、美味しく食べていただくためにも、
冷やして食べていただくようおすすめしています。
夏の暑い日の朝食やおやつにもピッタリの“冷たい焼き菓子”として愉しんでいただけます。
お客様からは
「冷やすと暑い時でも食べやすくなって、ついつい食べ過ぎてしまう・・・」
「食欲がなくてもこの(冷やした)おやつは食べることができた・・・」
「果物がいっぱいなので軽く冷やして朝食に・・・」
などと仰っていただきました。是非お試しください。
以下のメニューは最近店頭に並んでいるもので、
果物の仕入状況などにより、日によってメニューは変わります。
その日のメニューはtwitterでお知らせしていますが、
詳しくはお問い合わせください(0852-23-2953)。
Muffins マフィン
季節のフルーツをたっぷりと使うのが焼き菓子屋のマフィンの特長です。
フルーツのもつ自然な甘さ・酸っぱさを、焼き菓子にしても最大限に味わえるよう、
全体の砂糖量は控えめに、その代わりにフルーツに必要最小限の加工
(レモン果汁に漬けたり、砂糖を加えたり、香辛料をアクセントとして使ったり・・・)を
施して、生地の間にバランスよくたっぷりと入れて焼き上げています。
各素材が一体となった香り、ジューシーでフルーティな味わいを大切にしています。
サワーチェリー
アメリカンチェリー(ダークチェリー)を丸ごとたっぷりと
入れて焼き上げたマフィン。
サワークリームが使ってあるため、
チェリーの酸味にサワークリームの
クリーミーなコクがプラスされています。
期間;6月から7月
パイナップル
完熟したパイナップルのジューシーな
甘酸っぱさが味わえるマフィン。
トッピングにはクランブル。
冷やすと次元の違う味わいが・・・。
この他に「パイナップル&ジンジャー」
「パイナップル&ココナッツ」も
別ヴァージョンであります。
期間;暑い間
緑茶とうぐいす豆
初夏の豆マフィン。
香りと苦みの緑茶と色合いのよい抹茶をブレンドした
生地に、うぐいす豆(えんどう豆の甘納豆)を
たっぷりと入れて焼き上げました。
冷やして食べると意外や意外。美味しい!
期間;5月から7月
マンゴーヨーグルト
半生ドライマンゴーを自家製ヨーグルトに漬けこんで
柔らかく戻して使ったマフィン。
ねっとりとした甘さのマンゴーにヨーグルトの酸味が加わることで爽やかな味わいになりました。
冷やすとさらにサッパリとします。
期間;暑い間
プラム(赤すもも)
水分の多い酸味の強いプラムをしっかりと
焼き上げたマフィン。
焼くことで凝縮された酸っぱさがトッピングの
クランブルの甘さと非常によくあっています。
期間;6月から7月
ココナッツバナナチョコ
定番のバナナチョコのココナッツヴァージョン。
完熟バナナとクーベルチュールスイートを
ココナッツ生地で焼き上げた夏限定マフィン。
冷やすと最初は甘さ控えめに感じますが、
口の中でチョコレートが溶けて幸せな味わいに。
この他にシンプルなココナッツバナナもあります。
期間;暑い間
ダブルベリーとホワイトチョコ
ラズベリーとブルーベリーを使ったマフィン。
ラズベリーの酸味、ブルーベリーの濃い甘さ、
お互いの特長とミルキーなホワイトチョコが
調和した贅沢な味わい。
「ラズベリー」「ブルーベリー」だけのマフィンもあります。
期間;6月から9月
ネクタリン
桃の一種のネクタリンをしっかりと
焼き込んだマフィン。
やさしい桃のような香りと
桃にはない爽やかな酸味が
ほっとする味わいです。
時期;7月から9月
とうもろこし
冷やして食べるマフィンではありませんが、
夏限定の食事系マフィンです。
生の粒々とうもろこしいっぱいで、
塩味を効かせ、チーズのコクを加えました。
半分に切ってオーブントースターなどで
焼いて食べると焼きもろこしの美味しさが。
期間;7月から8月
ミントチョコ
ココア生地にクーベルチュールスイートチョコを
混ぜて焼き上げた定番の大人味のチョコマフィンに、
ミント味のアイシング。
冷やすと口に入れた時はかたくても、
チョコがサッと溶けるのでそのギャップが愉しい。
期間;いつでも
ブドウ(紫玉、巨峰、ピオーネ、べりーA 、
シャインマスカット、ハニーヴィーナス、ナイアガラなど)
いろいろな時期のブドウをたっぷりと入れて
焼き上げるマフィン。
紫や黒系のぶどうは甘さの強いコクのある味わいで、
白系のブドウは爽やかな酸っぱさ。
それぞれの個性の違いをお愉しみいただけます。
期間;7~9月
桃とカスタードクリーム
マフィン生地に自家製のカスタードクリームを入れ、大きく切ったフレッシュな桃を
トッピングして焼き上げたマフィン。
ミルキーなカスタードと
香りのよいジューシーな桃が
絶妙な組み合わせの幸せ味のマフィン。
期間;7~8月
Tarts タルト
タルトもマフィンと同様に季節のフルーツを丸ごとたっぷりと使います。
それぞれのフルーツの個性に合わせて
フィリングをアーモンドベースやクラフティベースなどにしてしっかりと焼き上げます。
フルーツの甘さや酸味に応じて砂糖の量を加減し、
必要に応じてレモン果汁やジャムを加えたり、香り付けに洋酒を使ったり・・・
タルトも各素材が一体となった、フルーティな香りとジューシーな味わいを大切にしています。
ダークチェリー
大粒のフレッシュなダークチェリーをタルト台に敷き詰め、
クラフティ生地を流し入れて焼き上げたタルト。
バニラビーンズとキルシュワッサー
(サクランボの洋酒)を
加えることで、ミルキーな味わいのなかに
大人のアクセントをプラス。
期間;6月から7月
バナナとココナッツ
冷やして食べるタルト。
濃厚な完熟バナナをザクザクした食感の
ココナッツとサワークリームのフィリングで
焼き上げた爽やかな夏限定のタルト。
バター、アーモンドは使っていません。
期間;暑い間
パイナップルとココナッツ
冷やして食べるタルト。
バナナとココナッツと同じように作ります。
完熟したパイナップルのジューシーな甘酸っぱさが、
ココナッツの食感とサワークリームのコクのある
爽やかさとよく合った夏限定タルト。
期間;暑い間
バレンシアオレンジ
国産の夏オレンジ、バレンシアオレンジを
アーモンドクリームのフィリングに入れて
しっかりと焼き上げたタルト。
アーモンドクリームなのに軽い味わい。
ジューシーで、オレンジの香りいっぱいのタルト。
期間;6月から7月
プラム(すもも)
水分の多い酸っぱいフレッシュプラムを
アーモンドクリームでしっかりと焼き上げたタルト。
冷やすとさらに酸っぱさ感じるこのタルト、
疲れを取ってくれる夏の焼き菓子です。
期間;7月から8月
ネクタリン
桃の一種のネクタリンをアーモンドクリームで
焼き上げたタルト。
桃のような香りと適度な爽やかさに
ホッとする焼き菓子です。
期間;7月から9月
プルーン
焼くことで凝縮した味わいになる
フレッシュなプルーンを
アーモンドクリームで焼き上げたタルト。
酸味と甘みのバランスのよいタルトで
冷やすとさらに美味しくなります。
期間;7月から9月
ベーコンと夏野菜
ベーコンに夏野菜(トマト、ズッキーニ、
パプリカ、枝豆、ジャガイモなど)に
卵と生クリーム、チーズのアパレイユを使った
タルト(キッシュ)。
冷やしても温めても美味しく、
冷えた白ワインともよく合います。
期間;暑い間
ブルーベリー
フレッシュな地元産のブルーベリーを
アーモンドクリームで焼き上げたタルト。
アーモンドクリームはバターではなく生クリームを
使うことで、クリーミーな味わいが
ブルーベリーの爽やかな酸味とよく合っています。
ラズベリーを加えたダブルベリーもあります。
期間;7月から9月
ぶどう(巨峰、ピオーネ、
ハニー・ヴィーナス、
シャイン・マスカットなど)
色々なフレッシュなぶどうを
単体でまたは組み合わせて
アーモンドクリームに詰めて
しっかりと焼き上げたタルト。
焼くことで濃厚な味と香りになった
ぶどうを堪能できます。
期間;7月から9月
桃
フレッシュな桃を
アーモンドクリームにつめて、
しっかりと焼き上げたタルト。
焼くことでコンポートのようになった
桃がクリーミーなアーモンドクリームに
よくマッチした贅沢なタルト。
期間;7月から8月
ベイクドチーズ
クリーム・チーズに生クリーム、サワークリーム、
卵、てんさい糖、レモン果汁だけで焼き上げた
シンプルなチーズケーキ。
夏向きにレモン・カードやマーマレードを
加えた冷して美味しいチーズケーキに仕立てました。
期間;暑い期間
Others -cakes,cookies etc.- その他 - ケーキ、クッキーほか -
ケーキやクッキーも塩をベースにしたものや、
塩味や酸味をほかの季節より強くしたもの、冷やして美味しいものなどがあります。
ソルトクラッカー
ライ麦の全粒粉をオリーブ油、塩だけで
仕立てた塩のクラッカー。
塩と粉の甘さ、美味さが味わえます。
食欲のおちる夏に、何枚でも食べてしまう
「止められない、止まらない」系のおやつ。
チーズクラッカー
全粒粉とパルミジャーノ・レッジャーノチーズを
オリーブ油、塩で仕立てたクラッカー。
最初にチーズの香りと味わいが、
しばらくして一味唐辛子のピリッとした辛さが続いて
これも「止められない、止まらない」系の
ビールにも合う大人のおやつです。
ココナッツボール
ザクザクしたココナッツを使ったクッキー。
夏向きに塩味を効かせて食べやすくしてあり、
サクッと味わえます。
冷やしてもとても美味しく、
一粒でも満足できる味のあるクッキーです。
NY(ニューヨーク)スタイルのチーズケーキ
フローズン・タイプ(夏限定)
当店の定番メニューのチーズケーキ。
夏は保存の関係で作っていませんでしたが、
ご要望に応えて、夏用に砂糖を控え、
酸味を加えサッパリと仕上げた
フローズンタイプのチーズケーキになりました。
半解凍頃の状態からゆっくり溶かしながら食べると、
時間とともにいろいろな美味しさが味わえます。
キャラメルバナナケーキ
ぶどうとブルーベリーケーキ
プルーンケーキ
キャラメルパイナップルケーキ
当店では初めての新しいジャムができました。
北海道余市から届いた「アロニア」という果実のジャム。
アロニアは北アメリカ原産のベリー系のバラ科の果樹で、
黒色の実をつけるものは、「ブラック・チョークベリー」という名で紹介されることもあります。
耐寒性があることから主に北米やロシアで栽培されており、
日本では1976年(昭和51年)にソビエト連邦(現:ロシア)から
種子が導入され栽培が開始されたとのこと。
ブルーベリーやハスカップよりも豊富なポリフェノール(抗酸化作用成分)を含んでいて、
特に目の疲労回復や機能改善に効果があると言われているアントシアニンが多いのが特徴です。
他にもベータカロテンや食物繊維も豊富なミラクルフルーツなんですね。
その豊富なアントシアニンのため、生の果実を食べるとかなりの渋味と苦味が残リます。
食用にするには、ジャムなどに加工しないと・・・
・・・ということでジャム作りです。
まず渋抜きから始めます。
ネットで調べたら冷凍と解凍を繰り返すと渋みが抜けるとあったのでその通りにしてみました。
冷凍と解凍を繰り返すこと3回。
美味しいものにたどり着くには時間がかかりますね。
解凍中のアロニアです。
最後の冷凍後、冷凍のまま10分ほど煮てミキサーに。
(皮が固いのでそのままだとジャムとして食べられません)
少し皮の部分を残すようにしてミキサーにかけてから、
甜菜グラニュー糖とレモン、塩を加えて煮詰めていきます。
適度なとろみが出たら完成です。
色は黒に近い濃い紫色で、
香りはべりー系のけっこう濃い香り、
味わいは渋みをわずかに感じますが、それがこのジャムの個性となっていて、
個人的にはこの渋味は気に入っています。(好みは分かれるかも・・・)
そのまま食べるよりはヨーグルトやパンなどにつけるとより美味しく感じます。
スコーンにクロテッドクリーム、アロニアのジャムにアッサムのミルクティー…美味しいです!!
ブラッドオレンジのジャム、八朔のジャム
アロニアのほかに柑橘のジャムを2種作りました。
愛媛産のブラッドオレンジと広島産の八朔。
何れも皮と果肉の両方を使い、
甜菜グラニュー糖と広島産のレモン、塩だけでシンプルに作っています。
手に入ったブラッドオレンジはおそらくタロッコ種で、
イタリアではポピュラーなオレンジだそうです。
ブラッドオレンジの中では最も甘みが強く、それを支える酸味もあってとても濃厚な味が特徴。
果肉の色は他品種のモロ種よりも薄く、ほんのりと赤紫がさす程度ですが、
ジュースの美味しさには定評があり、世界的にも人気があるオレンジとのことです。
ブラッドオレンジの皮と果肉を分けて、
皮をゆでて灰汁を抜き、果肉を加えて煮詰めていきます。
八朔と違って皮が柔らかいので、
マーマレードのようなきれいな透明感は出ませんが、
香り、味ともに濃厚な、今までに食べたことのない贅沢な味わいのジャムです。
広島産の八朔のジャムです。
透明感のある苦味の少し強いすっきりと爽やかなjジャムです。
今まで金柑を使った焼き菓子は作ったことがありませんでしたが、
鹿児島の美味しい金柑が手に入ったので、今年はいろいろと作ってみました。
焼き菓子屋の金柑を使った焼き菓子を待っていた・・という方もおられて、
思いのほか美味しいものができて良かった・・・・。
使った金柑は鹿児島の生食用の「春姫」という品種。
鹿児島県のJA南さつまで生産されている県指定ブランドの柑橘で、
秋から冬にかけて温室の中でじっくりと熟期を待ち、
開花(7月上旬~中旬)から210日以降の2月前後に収穫、そして出荷されるとのこと。
糖度16度以上、Lサイズ以上、果実全体が濃いオレンジ色でおおわれているもの、
という基準を全てクリアしたものだけが「春姫」ブランドとなるそうで、
生のまま食べても『あまくておいしい』果実として注目されているとのこと。
高級品なんですね。
この金柑を生で使うほかに、焼き菓子のフィリング用にコンポート(甘煮)にしました。
生食用なので下茹でせずに半分に切って種を取り、
甜菜グラニュー糖(金柑重量の約3割)をまぶして、
少なめの水(シロップ)で蒸し煮のように時間をかけないで煮ていきます。
これで色よい凝縮された金柑のコンポートが出来上がるはず。
一晩そのままにして完成。
色あいもよく、酸味もあり、幾分苦味が足らないかなという感じですが、
そのまま食べてもおいしいコンポートです。
シロップもお湯や炭酸で割ってもおいしそう。
ガラスの保存容器に入れて冷蔵庫で保存します。
生の金柑とこのコンポートを使った焼き菓子をいろいろと作ってみました。
金柑のタルト
アーモンドクリームに金柑のコンポートを入れ、
トッピングにフレッシュな金柑をのせてしっかりと焼き上げた贅沢なタルトです。
金柑のほろ苦さ、甘酸っぱさ、フレッシュなジューシーさが、
濃厚なアーモンド生地とバランスよく調和して、
和のテイストでありながらも、
しっかりとバターやアーモンドの香りの活きた味わい深いタルトになっています。
金柑のマフィン
マフィンは生の金柑のみを使います。
種を取って小さく切った金柑に、調理直前に粗製糖をまぶします。
それをたっぷりと生地に入れ、
トッピングには大きめの金柑とクランブルをのせて焼き上げます。
金柑のフレッシュな酸味とほろ苦さがクランブルとよく合ったマフィンで、
甘さを抑えた上質な味わいとなっています。
たっぷりと入った金柑を噛みしめると、
ジュワっとしたエキスが出て、口の中が金柑の香りでいっぱいに・・・・。
その香りと甘酸っぱさの余韻も長く続き、飽きの来ない味わいのマフィンになっています。
金柑のブラウニー
チョコレートと金柑の組み合わせで何か焼き菓子を・・・・。
マフィンもココア生地で試作してみましたが、今ひとつしっくりこなくて。
で、ねっとりと濃厚なブラウニーにしてみました。
噛みごたえや味わいの中にちょっとした違い(変化)を楽しんでもらえるよう、
金柑は生とコンポートの両方をブレンドしてレモン果汁を加えています。
2種類のクーベルチュールチョコ、バター、小麦粉、
甜菜グラニュー糖、卵、塩、膨張剤を混ぜてできた生地に
金柑をサンドして、焼きすぎないように注意して焼き上げます。
ねっとりとした濃厚なチョコレートの味わいの中に、
金柑の苦さと酸味が加わって、
リッチな大人のブラウニーができました。
小さく切って少しづつ愛おしみながら食べたいブラウニー。
濃いコーヒーやウィスキー、スピリッツなどと一緒に食べる大人のスイーツです。
あけましておめでとうございます。
初心を忘れず、
素朴でシンプルな「毎日でも食べられる焼き菓子」作りを続けたいと思っています。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨年11月で焼き菓子屋オープンから丸3年が経ちました。
何もわからない素人が始めた菓子屋ですが、
何とかやって来れたのも皆様のおかげだと思っています。
これからも定番の焼き菓子はもとより、
昔からのレシピなどを参考に、
古くて新しい焼き菓子などもメニューに加えていこうと思っています。
しばらくパソコンの調子が悪く、
twitterもHPも満足に更新できませんでした。
新しいメニューや新商品などの一部をご案内します。
まずクリスマス用に作った「フルーツケーキ(シュトーレン風)」
Dairyでも紹介していましたフルーツケーキの新しいヴァージョンです。
ほとんど予約のみの1か月熟成させる「フルーツケーキ」と違って、
ベーキングパウダーを使って軽く焼き上げます。
〈それでも約1時間は焼き上げますが…)
使用する原材料はほぼ同じですが、ドライフィグ〈干しイチジク〉やデーツを加え、
全体のフルーツ・ナッツ量も少なめにしてあります。
焼きあがったらラム酒ではなく、
砂糖とラム酒を混ぜてアルコールを飛ばした「ラムシロップ」をたっぷりと染み込ませ、
その上から粉砂糖をかけて保存します。
生地そのものの甘さを抑えてあるので、
フルーツの甘さとラムシロップのコクとが合ったいくらでも食べられる味わいです。
それぞれの素材がバランスよく調和した飽きない味わいの焼き菓子で、
プレゼントにもよいのではと思っています。
当初はクリスマス時期限定の予定でしたが、
バレンタイン時期頃まではお作りする予定です。
続いてニュージーランドから届いたワイルド・ハニー。
ジャムと同じようにハチミツも店頭に置きたいと思っていましたが、
少量ですが、昨年末よりニュージーランドのワイルド・ハニーを扱っています。
このニュージーランドのワイルド・ハニー、
ニュージーランドのみに自生している野生の樹木の花々から採取されたハチミツです。
外部から長い間隔離されていたニュージーランドは、
他国にはない特色のある植物層が発達していて、
とてもユニークでヘルシーなハチミツが作られています。
また農業国であるニュージーランドは、
海外からの微生物や害虫を入れないよう最大限の注意を払っていて、
海外からの蜂とハチミツの輸入を禁止したり、
蜂への抗生物質の使用を法律で禁止(世界でここだけとのこと)するなど、
ハチミツの品質維持に務めている国です。
そんな国から届いたハチミツは、独特の花の名(マオリ名)がついた5種類。
ひとつの花の花粉が70%以上含まれている場合にのみ、
ハチミツに花の名称がつけられるお国柄、
何れも高品質のハチミツです。
何れも製造過程において加熱処理を行わずに作られていることや、
巣の中での熟成期間が長いことなどから、
良質の糖やアミノ酸、ビタミン、ミネラルなどが自然のままの状態で含まれていて、
ハチミツ本来の風味が味わえます。
紅茶やレモネード、アイスクリーム、ホットケーキ、トースト、肉料理、
お菓子作り(当店ではハイビスカスのハ二ー・ジュレ等に使っています)
などいろいろな用途に使えますが、
お奨めはそのまま食べること。
心身ともに疲れたり、喉が弱っているときなどのひと匙は、
まさに幸せな甘さ(スイーツ)で、
その香りとともに癒されます。
お買い上げいただいた方の中には、
今までハチミツは食べることができなかったけど、
このワイルド・ハニーは食べることができたと仰って下さる方もおられました。
● ポフツカワ (ニュージーランド・クリスマスツリー)
花の蜜はキャラメルのような香りと濃厚な味。
やさしい口当たりと上品な甘さ。
ポフツカワは英国のエリザベス女王に献上されるハチミツとのこと。
● レワレワ (ニュージーラン・ド・ハニーサックル)
2年に一度しか収穫できない貴重なハチミツ。
甘みと酸味のバランスの取れた花の蜜。
風味、味ともに最良のものとも言われています。
マオリ族はこのハチミツを「太陽の味」と表現しているとのこと。
● マヌカ (ニュージーランド・ティートゥリー)
様々な薬効を持つことで知られる低木。
葉を手で揉むとお茶の香りがすることから、
「ティートゥリー」の名がつけられています。
花の蜜はとても濃厚でコクがあり、
「黄金色」のハチミツとされています。
● カマヒ (ボトルブッシュ)
マオリ族はこの木を「幸福の木」と呼び大切にしてきました。
花の蜜は濃厚で個性的な香り、すっきりとした甘さ。
透明感のある味わいは「光の色」を持つハチミツと言われています。
非常に花粉が多く含まれているため、健康に良いとされています。
● ハニー・デュー (ブナハニー)
ブナハニーは花の蜜ではなく、黒ブナの樹液から作られるハチミツです。
オリゴ糖や抗酸化成分、吸収の良いミネラルを
豊富に含むため栄養価の高い、
モルトの香りを持つハチミツとして知られています。
奥出雲(奥出雲町三井野原)から獲れたての有機ルバーブが届きました。
今までルバーブのジャムを使ったことはありましたが、
生のルバーブを使うのは初めてです。
ルバーブ「rhubarb」、和名は「ショクヨウダイオウ」
シベリア南部原産の毎年育つ多年草。
ヨーロッパ、とくにイギリスではポピュラーな野菜で、
日本には明治の初めに入ってきたそうです。
ズイキや蕗のように葉の軸(葉柄)が食用で、
酸味が非常に強く、砂糖との相性がよいので
この葉柄をジャムやパイなどにして食べるのが定番です。
ヨーロッパでは古代から薬草として主に下剤として使われていたようですが、
栄養の面では、ビタミンC 、カルシウム、繊維が多く含まれることから、
美肌効果も期待できるといわれています。
ルバーブには赤と緑の2種類がありますが、
今回届いたのは緑、酸味と独特の香りは緑の方が強いそうです。
生産者の方に聞いてみると、
色々やってみたけど奥出雲では赤は育たないとのことでした。
早速フレッシュなうちに何か焼き菓子を作ってみよう…。
ちょうど露地物の苺のジャムを作ったばかりだったので、
「ルバーブと苺のクランブル」の試作です。
ルバーブを2センチくらいに切り、キビ砂糖をまぶしてオーブンで焼くこと十数分。
繊維質の多い固かったルバーブがトロトロになりました。
多めに砂糖を加えてもかなり強い酸味です。
トロトロになったルバーブに苺のジャムを加え、
クランブルを表面に散らして焼き上げること十数分。
実はこのクランブル、
お客様にお持ち帰りいただけるよう
パニムールというポプラ材を使った焼き型で焼いています。
うまくいけば店頭に並べたいと思っています。
酸っぱくてトロトロのルバーブの酸味に、
苺ジャムの甘い香り。
そこに甘くてサクサクのクランブル。
もうこれは絶妙の取り合わせで、ルバーブの酸味が十分に愉しめます。
冷やして食べると、キリっとした酸味がより味わうことができ、
食欲のない時期の疲れた身体にはとても良いと思います。
砂糖やクランブルの量、他の果物との組み合わせなど
今後検討の余地ありですが、
改良を加えて店頭に並ぶかもしれません。
他にもジャムはもちろん、タルトやマフィンも試作して、
近いうちに店頭に並ぶ予定です。
しばらく前に、お客様より
「母の日に向けて、バラか無花果を使った焼き菓子はありませんか?」との
お問い合わせがありました。
季節的にはバラがいいな…と思いつつ、なかなか取りかかれなくて…。
薬草や花、香料に詳しい友人に
「焼き菓子に使えるバラで何か向いたものはない?」と聞いたところ、
送られてきたのがこれ。
「バラの蕾」
友人がイランで買い付けてきた食用の「ダマスク・ローズ」
この「ダマスク・ローズ」
原産地はイランやシリアなどで、約一千年前から栽培されているとのこと。
ダマスク(Damsk)はシリアの古い都ダマスカス(Damascus)に
ちなんでつけられた名前で、
「モダンローズ(現代種)」と「オールドローズ」に大別されるバラの中で、
オールドローズに属するようです。
この花の芳香は独特で、数あるバラの中でも特に香り高いとされています。
バラの香りの代表的なもので「ダマスク香」とも呼ばれ、
ローズ・オイルやローズ・ウォーターの香りにもこのバラが多く使われています。
ダマスク・ローズの香りや成分にはいろいろな効能があるようです。
気分が落ち込んだり、傷ついて疲れた心を癒して元気にしたり、
ホルモンバランスを調整したり、
血液を浄化し、肝臓を強くしたりと健康、美容にも効果が期待されているとか。
こんなバラの蕾を使った「母の日」用の焼き菓子・・・
どんなものを作ろうかと思案。
蕾をそのまま使うわけにもいかず、
バラの花弁を一枚一枚きれいにバラして使うことに。
ホワイトチョコ入りの生地に混ぜてしっとり感を出しても香りは残るだろうから、あとは量をどうするか。
この淡いバラの色は焼くと飛んじゃうんだろうから、
焼き上がった後でも見た目にも美しく、ケーキとしても味を美味しくするにはどうしたら…。
ラズベリーの色と酸味、香りがこのバラに合うのでは・・・。
バラの香りを邪魔しない程度にラズベリーを小さくしたものを、
真ん中にサンドしてみることに。
バター、クーベルチュールホワイトチョコ、卵、砂糖、ミルクを混ぜたものに、
花弁を入れた小麦粉を混ぜて型に流し、
小さくしたラズベリーをサンドして焼き上げること数十分・・・。
オーブンからバラの香りがしてきました。
切ってみると花弁の色は抜けていましたが、しっかりとダマスク・ローズの香りは残っていました。
ラズベリーの色も程よく出て完成です。
主張しない自然なバラの香りがフワッとしてきます。
食べ始めるとこの香りとともに、ラズベリーの酸味とミルキーなホワイトチョコがバランスよく味わえます。
食べたあともバラの香りの余韻が長く、こころが落ち着く感じです。
母の日のプレゼント用としてだけでなく、
普段のおやつとしてもお求めください。しばらくは店頭に並びます。
このところ新しいメニューが店頭に並んでいますが、
焼き菓子作りなどで忙しく、なかなかご案内ができません。
思いついたもので何点かご案内します。
まずレモンカードを使ったマフィン。
果汁が多くて美味しい国産レモンが求めやすくなりましたので、
レモンカードを作りました。
イギリス発祥のレモンカード
カード”Curd”とは”凝固する”という意味で、
レモン果汁とバター、それに砂糖と卵をゆっくりと湯煎にかけて
ペースト状にしたものです。
当店ではすりおろしたレモンの皮も入れているので、
レモンの爽やかな香りいっぱいの、
フレッシュな味わいのクリームになっています。
このレモンカード、イギリスでは古くからあるもので、
輪切りのバゲットにたっぷりと塗って、
こんがりと焼いたものがアフタヌーンティーの定番だとか。
このカードをマフィン生地に混ぜ込んで、
表面にクランブルをのせて焼き上げると、
レモンマフィンの出来上がりです。
爽やかだけど旨味を感じる香りと、
コクのある酸っぱ甘い味わいの上質なマフィンです。
クランブルとの相性もよくて、
食べ終わってからの余韻も長く、
食べ飽きないマフィンです。
このレモンカードと同じ作り方の
「アップルカード」を使ったマフィンもあります。
アップルカードにはクッキングアップルのブラムリーを使います。
ブラムリーは熱を加えるとトロトロになるので、
カードを作るには最も適したリンゴです。
レモンほどの酸味はありませんが、
レモンとは違うやさしい味わいがあり、
スコーンやビスケットにつけて食べるととても美味しいカードです。
前々からイギリスの焼き菓子が好きで、
スコーンやクッキー(ショートブレッド、オーツクッキーなど)、
フルーツケーキ、しょうがケーキなど
イギリスの焼き菓子を参考にしているものがたくさんあります。
何といってもザックリとした感じの作りが好きで、
いかにもお母さんのおやつ、
といったところにとても惹かれます。
毎日食べても飽きないおやつです。
今年はイギリス原産のクッキングアップル
「ブラムリー」が手に入り、
リンゴを使った焼き菓子のレパートリーも広がりました。
その中のひとつ、
ブラムリーを使ったアップルクランブルケーキ。
小麦粉、バター、卵、砂糖、アーモンドプードル、
ベーキングパウダー、塩を混ぜた生地に
生のリンゴ(ブラムリー)を加え、
軽くシナモンを効かせたクランブルをトッピングして
約1時間しっかりと焼き上げます。
クランブルはもともとイギリスの焼き菓子で、
カリカリ・サクサクのそぼろのような(crumble)
トッピングを愉しむおやつです。
小麦粉、アーモンド、バター、砂糖をポロポロのそぼろ状にし、
リンゴや色々なベリー、アプリコット、プラムなどの
果物の上に乗せて焼き上げる気軽な家庭のおやつで、
当店ではリンゴのクランブルタルトなどがあります。
焼きたてより1日置いた方が
いろいろな味がなじんで美味しくなるケーキです。
酸味の強いパンチの効いたブラムリーでないと
この味にはならないかもしれません。
リンゴの酸味で、重くなりがちなリッチなケーキが軽く感じられ、
クランブルの甘さが酸味とちょうどよい加減に調和して、
毎日でも食べたくなる味わい豊かなケーキです。
これは日常の家庭でのおやつではありません。
以前にお酒用のバー・スイーツとして作ったものを、
軽くしてアフター・ディナー用のケーキとしたものです。
このお菓子もイギリスつながりです。
スコットランドの蒸留酒と言えばウィスキーですが、
ウィスキーでもブレンドされたスコッチ・ウィスキーではなく、
個性の強いシングル・モルト・ウィスキーを使った
お酒にあう焼き菓子が何かできないかな・・・。
ビターチョコとコーヒーに砂糖を控えて焼き上げたケーキに
シングル・モルト・ウィスキーを浸み込ませて
表面にコーヒーシュガーをかけてできたのが
このビターケーキです。
チョコレートはクーベルチュールのビタースイート。
コーヒーはお菓子(特にチョコレート)と
とても相性のよいマンデリンをエスプレッソ用に挽いてもらったもの。
砂糖はコクを出すために少量の黒砂糖。
アクセントに微量のナツメグ、クローブなどの秘密のスパイス。
シングル・モルト・ウィスキーは、
今回はスコットランドでもっとも飲まれているもので
軽くて華やかな、フレッシュな柑橘の香りの「グレンモーレンジオリジナル」・・・
ここまで書くとこのケーキ、相当マニアックなケーキですね。
仕上げのシングル・モルト・ウィスキーを変えると
また違った香り、味わいのケーキになります。
コーヒーのほろ苦さ、チョコに絡む複雑な香りのビターな味わいで、
トッピングのコーヒーシュガーが効いていて、
適度な甘さもあります。
おやつというよりは、
ゆっくりしたいときの大人の愉しみです。
小さくカットして、ウィスキーやスピリッツ(ジンやラムなど)、
甘くないカクテル、
濃いコーヒーなどとともに
少しづつゆっくりと味わいたいケーキです。
寒い夜、部屋を暖かくしてゆっくりと・・・。
心身ともに疲れてくるとシュー・クリームが食べたくなります。
当店では作っていないので、ケーキ屋さんに買いに行かなくてはなりません。
カスタードクリームを使った焼き菓子は何かないかな・・・?
探しているとありました。タルトのフラン。
パリのパン屋さんなどで人気のタルトのフラン。
フランス人は本当にこれが大好きだそうです。
ちょっと手間がかかりますが、作り方は簡単。
カスタードクリームを作って、タルト台に流し入れて焼くだけ。
焼きカスタードクリームのタルト。
パン屋さんのフランならぬ
「焼き菓子屋のフラン」です。
「フラン」の語源は、「刻印するための丸い型をした鋳型」をさす冶金用語の
Flanに由来しているそうで、
ここから丸い食べられる器(タルト生地)に詰め物をした菓子を
そのように呼ぶようになったとか。
タルトとの違いは、詰め物が牛乳や生クリームのようにクリーミーであって、
形が必ず円形であるということのようです。
何か難しいようですが、
あくまでも慣例にしたがった呼び名のようです。
「焼きカスタードクリームのタルト」でもいいのですが、
当店では、このタルトをお洒落っぽく親しみやすいよう
「焼き菓子屋のフラン」としました。
当店でフランと言えばこれです。
シンプルで素朴な焼き菓子ですから、
素材の味がすぐわかってしまいます。
ですから材料も新鮮で良質のものを使うよう心がけています。
たっぷりの卵黄にミネラル分の多いキビ砂糖(粗精糖)、北海道の小麦粉、
パスチャライズ牛乳と生クリーム、バニラビーンズ、自然塩を使ってカスタードクリームを作ります。
クリームを冷ましてタルト型に流し込んで焼くこと数十分。
温かくても冷たくても美味しい焼き菓子です。
焼けたカスタードクリームのむっちりとした食感と、タルト台のサクッとした食感。
口いっぱいに拡がるクリーミーな甘さ。
いつまでも残る余韻の長い幸せな味わい。
焼いたカスタードクリームには滋養のほかに
心を満たす深い味わいがあるように感じます。
当店では、牛乳や生クリームを使ったフラン種のタルトがたくさんあります。
これは「りんごのクラフティ・タルト」
カスタードクリームは小麦粉が入りますが、
これは小麦粉を使わないプリンと同じものを使ったタルト。
よく家で作っていたりんごのクラフティをタルトにしたもので、
クリーミーな甘さにリンゴの酸味が加わって
とてもスッキリとした美味しさです。
ほかにもこのりんごのクラフティ・タルトに、
サワークリームを加えてもっとサッパリとさせた
「アルザス風のりんごのタルト」などがあります。
あとレモン、ラズベリー、ブルーベリー、チェリーなどのタルトも
フラン種で作る焼き菓子です。
フラン種にはチョコ・フランもあります。
これはビターチョコを加え、
チョコと相性のよい洋梨を詰めて焼き上げたチョコ・フラン。
ほろ苦くグッと大人の味わいになります。
洋梨は季節には生を、ない時には白ワインでコンポートしたものを使います。
イギリスのお菓子や料理が好きで、いろいろと調べたり作ったりしているなかで、
イギリスの「ブラムリー」というクッキングアップルのことが気になっていました。
そのブラムリーが日本(信州小布施など)でも育てられ、手に入れることができるのを知ったのが昨年。
でも時期的に遅すぎて間に合わず・・・「今年こそは!」と待ち望んでいました。
それが先週、やっと手に入りました!!
早速ブラムリーを使った焼き菓子、店頭に並びました。
「Bramley ブラムリー」とは
イギリスのりんごは、加熱調理用の「クッキング・アップル」と、
生食用の「イーティング・アップル」とに分けられているとのこと。
加熱調理用のリンゴで一番多く栽培されているのが「ブラムリー」という品種だそうで、
19世紀後半頃からイギリス人の生活には欠かせないリンゴとなったようです。
日本では長野県の小布施町(栗の産地です)で、
1990年頃にイギリスから穂木を譲り受けて商業栽培が始まったそうです。
このリンゴ、色が青くて酸味が強いのが特徴です。
デコボコしてかたそうに見えますが、
火を通すとすぐにしんなりして、パンチのある酸味と素晴らしい香りが味わえます。
お菓子はもちろん、料理にもよく合うリンゴです。
そのまま食べてもいいのですが、酸っぱいのが苦手な人は止めた方がよいでしょう。
ブラムリーの日本での入手法や調理法などに興味がある方は、
ぜひ「ブラムリーファンクラブ」「小布施屋」というサイトをご覧ください。
ブラムリーについての情報などが豊富にのっています。
りんごのタルト
りんごのタルトは他にタルト・タタンがありますが、
こちらはアーモンドクリームを使ったタルトです。
小さく薄切りにしたブラムリーを皮付きのままバターと砂糖でキャラメリゼし、
アーモンドクリームと合わせたものをフィリングにします。
その上にくし型にうすくスライスしたブラムリーを皮付きのまま並べ、
砂糖とバターをのせてしっかりと焼き上げます。
火を通すとすぐに柔らかくなるので、表面にのせたブラムリーは泡のように大きく膨らみます。
オーブンの中で焼けたブラムリーから出たジュースと砂糖、バターが合わさって、
型の外に蜜のようにあふれてきます。
それがさらに焼けて、甘酸っぱくてキャラメルのような香ばしい美味しい香りがしてきます。
その味わいは、キャラメリゼされた濃厚なブラムリーの香りと
パンチの効いた酸味で、リンゴだけで作るタルト・タタンを思わせます。
キリッと甘酸っぱいリンゴ好きの人にはおすすめのタルトです。
日本のりんごで近いといえば「紅玉」がそうですが、
ブラムリーのこの酸味の奥深さは初めてです。
私がああだこうだと言うよりも、是非一度食べてみてください。
ブラムリーのジャムを作ろうと、リンゴを小さく薄切りにしていると、
リンゴの若くてみずみずしい香りのその奥に、
多分このリンゴが育った畑の水や、リンゴの木の下の草の匂い(におい)などを感じました。
この大きなリンゴの実(600gくらい)が育つのには
たくさんの水が必要でしょうし、
その同じ水で周りの草木も育っているのでしょう。
うまく言えませんが、
土の中の目には見えない根っこを通して、
畑の全部がこのリンゴの実になっている。
そんなことを感じました。まさに果実だな・・・と。
大切に育てられているからなのだと思います。
ジャムを作るのに、はじめはコショウを入れようか、シナモンやクローブもいいな、
生姜はどうだろうか、ほかの果物と合せたら・・・などいろいろ思っていましたが、
全部やめにして、シンプルに皮つきのリンゴと
砂糖、ほんの少しのレモンと塩で・・・作りました。
火を通すとすぐに柔らかくなるので、すぐにできてしまいます。
その分、火加減の調整や砂糖を入れるタイミングが大変で、
今回は少しかためにできました。
(10月8日 追記)
リンゴの焼き菓子に欠かせないのはシナモンなどの香辛料ですが、
ブラムリーに関しては素材そのものを味わってもらうために、
タルトやジャムには使っていません。
でもシナモンとブラムリーの焼き菓子を・・・・・。
作ってみたのはスクエアケーキ。
パウンドケーキと同じ材料の生地に
くし形に切ったブラムリーを軽くキャラメリゼしてのせ、
さらにその上にシナモンのクランブルをのせてしっかりと焼き上げます。
ブラムリーの酸っぱさとシナモンクランブルの焼けた香りよい甘さ。
ブラムリーが焼けてトロッと溶けた食感と生地のキメの細かさ。
これらが一体となった口どけのよいスクエアケーキです。
1か月以上もホームページから離れていました。
秋の新メニューもぼちぼちと出ています。
そんな秋の新作を含めたメニューを少しづつアップします。
秋になるとシナモンの香りが恋しくなります。
シナモンを使ったリンゴやかぼちゃのマフィンやタルト、
ミックススパイスの入ったクッキーなどはメニューにありますが、
蜂蜜とシナモンを使った何かホッとするクッキーはないかな?・・・と思案していました。
フランスに古くからある伝統的な焼き菓子「パン・デピス(pain d'epices)」は
小麦粉(ライ麦粉)、蜂蜜にシナモン、アニス、丁子、生姜、カルダモンなどの
エピス(香辛料 epice)に膨張剤を混ぜて作ります。
それにオレンジとレモンの砂糖漬けなどが練り込まれるレシピなどもあるようで、
これがクッキーにできないか・・・と作ってみました。
スパイスはすっきりとシナモンのみ、蜂蜜のやわらかい香りも出したいので少しひかえめに。
砂糖と蜂蜜を同量ひかえめにして、スッキリとしたやさしい甘さに。
オレンジリキュールとレモンの皮をおろしたものを入れてサッパリとした爽やかさに。
うすく型抜きしてカリッと焼き上げて出来上がり。
シナモンと蜂蜜の優しい香りと味わいがカリッとした食感とよく合っていて、
レモンのすっきりした酸味が蜂蜜の甘さを調和してついつい手が伸びてしまいます。
お茶しながらホッコリとできるクッキーだと思います。
型はネコにしました。試作はいろいろな型を作っていましたが、
一番最初に食べていただいたお客様がネコを選ばれたのでこれに決定(安易なんです)。
「Brekfast ・Lunch・Tea Rose Bakery」 という本の中に、
以前から気になっていた「Rolled Fruit Cookies」というレシピがあって、
一度作ってみたいと思っていました。
この本の著者である、銀座などでカフェを出しているフランスの「 Rose Bakery」の
Rose Carrariniさんによると
ルゴラ(Rugelach)というユダヤの伝統的なお菓子だそうで、
ニューヨークが本場だとか。
食べたことはないのですが、
シナモンを加えたドライレーズンやくるみを、
砂糖をほとんど入れないクリームチーズ入りの生地で
ぐるぐる巻いて焼き上げたクッキー?。
美味いに決まってる・・・と思いながら作れないままでした。
NYではサワークリームを使ったものもあるとかで
今回はクリームチーズをやめてサワークリームに塩味を効かせた生地。
フィリングにはクルミは使わず、甘みの強いサルタナレーズンとカレンズ、
それにオレンジピールをシナモンで香り付け。
のばした生地にフィリングを広げて、ぐるぐると巻いて、
適当な厚さに切り分けて焼き上げます。
クッキーでも、パイでも、ビスケットでもないこの焼き菓子の味わいは・・・。
当店のクッキーの中では一番どっしりとした味わいで一枚でも十分に満足します。
最初は甘さを感じないちょっと塩味のお菓子ですが、
しばらくするとフィリングのシナモンの効いたドライフルーツの甘さと
酸味が口の中に広がってきます。
このサワークリームの生地がフィリングの甘さを絶妙に引き立ててくれています。
これが一枚あると思うと
美味しいコーヒーを用意したくなって
食べると元気が出そうな気がする、そんな焼き菓子です。
頻繁に店頭に並ぶ焼き菓子ではありませんが、
元気を出したいときに作りたいと思う焼き菓子のひとつです。
当店では「スコーン」といえば「天然酵母のスコーン」をいいます。
外はしっかりと焼いて、中はしっとりした食感、粉やバターの味が味わえるスコーンです。
一般的なスコーンは、粉、バターなどの油脂、卵や乳製品などの材料を混ぜて
ベーキングパウダーやベーキングソーダで膨らませて焼くというもの。
ベーキングパウダーを使ったものは、当店ではビスケットとなります。
スコーン(Scone)は、イギリスのスコットランド地方で生まれたパン菓子で、
もともとは粗挽きの大麦粉を使って、型抜きをせずそのまま焼いた
バンノック「bannock」というビスケットの一種だそうで、
19世紀半ば頃からベーキングパウダーやオーブンの普及によって
現在の形に近づいたようです。
名前の由来は、その焼き上がりを横から見ると、
膨らんだところがごつごつとした石に見えることから、
スコットランド王の戴冠の玉座として用いられた
運命の石(the Stone of Destiny)を由来とする説もあるとか。
この戴冠式を挙げた場所が、現在のバース近郊のスクーン城(Scone)で、
ここからスクーンの石(The Stone of Scone) とも呼ばれていて、
同じスペルでスコットランドつながりとくれば関係があるかも?
スコーンの形はこの石を連想させる形に焼き上げられることが多く、
その神聖な形からナイフは使わず、
手で横半分に割って食べるのがマナーといわれているとか。
このスコーンはスコットランドからイギリス全域に広まり、
その地域で食べやすいスタイルで浸透し、
今では、18世紀後半に上流階級で流行した“アフタヌーンティー”に
欠かせないお菓子のひとつとなっています。
天然酵母と言えばパンですが、
天然酵母を使った焼き菓子も素材そのものが活きた、
滋味に富んだ深い味わいがあります。
当店で使っている酵母は「ホシノ丹沢酵母」。
今まで自家製のブドウ酵母など、いろいろ試してみたこともありましたが
酵母を起し、化学薬品に頼らずにその品質と発酵力を維持するというのは大変で、
雑菌が入ると酸味が出たり発酵力に安定性が望めません。
その点、ホシノ酵母は使いやすい酵母で、
顆粒状の乾燥酵母をぬるま湯で溶いて、それをまる1日以上かけて起こして使います。
起こした酵母と材料を混ぜ合わせ、成型して4日程度発酵させてから焼き上げます。
ホシノ丹沢酵母とは?
パンの発酵に必要な菌である酵母菌、植物性乳酸菌、麹菌の3種類を
小麦粉、米等の天然の原料で自然培養し、商品化したものがホシノ天然酵母パン種です。
これは東京都町田市で現在の会長、星野益男氏の父星野昌氏が醸造業の経験を活かし、
30余年の歳月をかけて完成されたものとのこと。
ホシノ天然酵母のひとつである丹沢酵母は、神奈川県の丹沢、葛葉川上流の湧き水の出る辺りで、
山林の空気中に漂う野性酵母が好む培地を作り、着床させるという方法で星野氏自らが酵母を採取し、
大吟醸酒に使用される麹、植物性乳酸菌と併せて造りあげた酵母だそうです。
従来のホシノ天然酵母より上品な香ばしさ、粉の深い味わいを引き出すものとなっているそうで、
発酵力が強く、生地は緩みにくく、しっかりしているのが特長とのことです。
詳しくは 有限会社ホシノ天然酵母パン種HP
今回の仕込は季節限定の「桜かのこ」と「柚子とホワイトチョコ」、「紅茶とオレンジ」の3種
「桜かのこ」は塩漬けした南伊豆産の桜葉とぬれ甘納豆
「柚子とホワイトチョコ」は柚子ピールとホワイトチョコ
「紅茶とオレンジ」は紅茶(アールグレイ)の茶葉とオレンジピールの組み合わせです。
これらの副素材を小麦粉、バター、牛乳、卵、粗精糖、塩、起こした酵母と混ぜ合わせます。
混ぜ合わせたものをまとめて成型し、低温で2日から4日程度
酵母菌による発酵に任せます。
季節によって温度や湿度の違いで発酵する時間も違うので、
様子を見ながら待ちます。
経験上、2日置いたものはどっしりと、
4日置いたものは軽い食感になるようです。
天然酵母のスコーンは時間と手間が作る焼き菓子で、
人間ができるのは、材料を集めて、計って、混ぜて、成型をして焼くことで、
実際にスコーンの美味しさを作っているのはこの酵母菌による発酵なのです。
4日経ったスコーンの生地です。
まだ冷たいので室温に戻してから焼き上げます。
色々な形にしてみましたが、
この石の形が最も食べやすく、天然酵母らしい味わいがあると感じています。
オーブンで焼くこと約30分。
やっと焼き上がった紅茶とオレンジのスコーンです。
ベーキングパウダーを使ったスコーンのように、
しっかりとふくらんでいるわけではありませんが、これでちゃんと焼き上がっています。
香りは紅茶(アールグレイ)の上品な香りとともに、
粉やバターがちゃんと焼けた焼き菓子のよい香りもします。
天然酵母のスコーンは、プレーンだとよく分かるのですが、チーズのような香りがします。
副素材が入ったものは、素材そのものが強く香るのではなく、
バランスの取れた香り、粉やバターと調和した香り、いわゆる美味しい香り、幸せな香りがします。
この美味しい香りと、美味しい味は同じなのかもしれません。
当店では、スコーンだけでなく他の焼き菓子も、
この美味しい香りがするかどうかを忘れずにやっていこうと心がけています。
食べてみると外はガリッと、中はしっとりとした食感。
紅茶の程よい香りと、ときどき当たるオレンジピールがアクセントとなって美味しい。
噛むほどに味わい深く、心和む味わいです。
天然酵母のスコーンは割と日持ちがします。
そして日が経つにつれ味わいに変化が感じられます。
甘さやしっとり感が増してきて、お菓子としての熟成を感じます。
これもこのスコーンの愉しみのひとつです。
ただし、このスコーンは手間と時間がかかるため、一度にたくさん作れません。
一日に焼ける数もそう多くはありませんので、品切れすることもあります。ご承知おきください。
余談ですが、当店でお出ししているベーキングパウダーを使ったビスケットは、
天然酵母のスコーンとは反対にできるだけ手早く焼き上げます。
ベーキングパウダーの臭いが出ないよう配合を工夫したり、
手早く仕上げるようにしています。
家庭のおやつは手早さも必要。
おなかがすいた時に、サッと作ってもらえるおやつは何よりも美味しい。
焼き菓子屋にはそんな家庭でのおやつもありますし、
手間と時間をかけたものもあります。
どちらも大切に焼き上げる焼き菓子です。
当店の人気メニューの一つ「ニューヨークスタイルのチーズケーキ」・・・
ほんの少し塩を感じるサブレ生地を底に敷いて、
クリームチーズ、砂糖、卵、生クリーム、サワークリーム、レモンをすり混ぜて、
低温で焼いたベイクドチーズケーキです。
焼き過ぎないで、真ん中どころがトロトロの状態で焼き上がるよう心がけています。
クリームチーズと生クリームの濃厚な味わいとともに、
レモンジュースとサワークリームが加わることでさっぱりとした口当たりと軽い後味にもなっています。
また、バニラビーンズの香りがクリーミーな甘さを、
みじん切りしたレモンの皮がチーズの酸味を引き立てています。
塩も大事な引き立て役で、ほんの少し加えることでそれぞれの素材の味を活かしながら、
全体をキリッと調和させる働きがあるようです。
あとひとつ、当店ではかくし味に「リレ・ブラン」という洋酒を使っています。
「リレ・ブラン」はセミヨン種のフランスボルドー産
ワインをベースに、フルーツリキュールをブレンドし、
ボルドーのグランクリュワインと同等の手間ひまをかけ、
フレンチオーク樽でじっくりとおよそ12ヶ月熟成させた
アペリティフワイン。
軽い酸味とほのかな甘みと苦みが舌をやさしく
刺激し、上品かつ優雅な味わいがあります。
また葡萄のリキュールとしてカクテルにも
幅広く応用されています。
何がどう効いているのかよく分かりませんが、卵やバニラとの相性が良いらしく
加えるとチーズケーキの香りが、動物臭くなく植物や果物のようなピュアな香りになるように感じます。
当店ではケーキやタルトに、香りやコクを加えるために、
アクセントとして洋酒をほんの少しですが時々使用します。
この「リレ・ブラン」は何がどうなの?って、今もってよく分かりません。
でも確実に何か違うのです。これもお菓子作りの愉しさです。
このお酒を知ったきっかけは、
イアン・フレミングの007シリーズの「カジノ・ロワイヤル」
(小説は1953年、映画は2006年ダニエル・クレイグ主演)で
ジェームズ・ボンドが頼んだカクテル「ドライ・マティーニ」
別名「ヴェスパー・マティーニ」
「ゴードン・ジンを3に、ウオッカを1、キナ・リレのヴェルモットを1/2。
氷みたいに冷たくなるまでよくシェイクして、深いシャンパン・グラスに注ぎ、
うすく大きく切ったレモンの皮を・・・。」とレシピまで細かく指定していました。
このマティーニ、ボンドの恋人役(ボンド・ガール)として登場する
ヴェスパー・リンドの名前から「ヴェスパー・マティーニ」とも呼ばれています。
ボンドは映画ではさまざまなマティーニを注文しているため、
ヴェスパーのみが「ボンド・マティーニ」というわけではないようです。
いわば「ボンド・マティーニ」の原型と言っていいかもしれません。
たとえばボンドの有名な台詞(せりふ) "Vodka Martini,Shaken,Not stirred".
(「ウォッカ・マティーニを。ステアせずにシェィクで」)
ジンとウォッカを混ぜるのも珍しいカクテルで、
シェイクすると空気が入って口当たりが柔らかくなるので、
深いシャンパン・グラスにたっぷりと注いで大きく飲むには都合がよいカクテルですが、
「キナ・リレ」のヴェルモットって何?
調べたところ、キナが入ったリレは残念ながら現在は製造されていないようですが、
その後継が『リレ・ブラン』ということで早速買ってみました。
作家の東理夫さんのエッセイ『グラスの縁から』の中の「ヴェスパー・マティーニ 世界平和を願って」では、
007の原作者イアン・フレミングが、
もしかしたら英米仏がソ連と対立する冷戦時代に、
イギリス産のゴードン・ジン、フランス産のキナ・リレ、ロシア産のウォッカ、
米国カリフォルニア産のレモンを合わせるカクテルを
「世界平和の願いをこめ」て発案したのかもしれない、と推理しています。
なるほどねぇ・・・。
NYスタイルのチーズケーキから派生した薀蓄話、これもまた愉しです。
このチーズケーキ、ボルドーのセミヨンやミュスカデ種を使った白ワインなんかと合わせても面白いかも。
12月になり、クリスマスが楽しみですが、
当店は焼き菓子屋ですので、生クリームやチョコレートのデコレーションケーキなどを
作ることもなく地味なクリスマスです。
でも焼き菓子屋らしいクリスマスを・・・と思っていたところに、友人からお手製のリースが届き、
焼き菓子屋らしくクッキーでも飾ったらいいよ、と言ってもらい、一緒に作りましたクッキー・リース。
思いっきり手作り感満載のクリスマス・リースです。
素焚糖という奄美諸島原産のサトウキビから作られた香りのよいブラウンシュガーを使ったサブレで、
プレーンとココア、マーブル生地の3種類です。
天使、ハート、ホーム、雪、星、ツリーなどクリスマスに因んだ型で抜いて焼き上げました。
これらはクリスマスのサブレ・セットとして、クリスマス前に店頭に並ぶ予定です。お楽しみに・・・。
お客様から「クリスマス用のケーキは何かありますか?」というお問い合わせがあります。
特にクリスマス用としてはありませんが、フルーツケーキは作りますとお答えしています。
ということで、次はフルーツケーキの紹介です。
フルーツケーキはドライフルーツと洋酒がたっぷりのイギリスの伝統的な焼き菓子。
ドライフル―ツとスパイス、洋酒をたっぷり使い、手間暇かけてつくるこのケーキは、
イギリスでは、祖母から母へ、そして娘へと受け継がれる家庭の味。
イギリスでは特別な日はもちろん、毎日の生活になくてはならないものだそうです。
原材料は、ラム酒に一晩漬け込んだドライフルーツ(グリーンレーズン、サルタナレーズン、カレンズ、
クランベリー2種、オレンジピール、レモンピール)、ローストしたナッツ(アーモンド、クルミ)、
バター、粗精糖、卵、小麦粉、香辛料(シナモン、ナツメグ、クローブ、ジンジャー)、塩
ドライフルーツとナッツで全体量の約半分を占めています。
これらを混ぜて焼くこと2時間。
重くてどっしりしたケーキの出来上がりです。(写真はサイズ18センチ)
通常お菓子は日を置くと味が落ちますが、このフルーツケーキはワインのように熟成させます。
ケーキが焼き上がったら冷まし、はけを使ってラム酒を塗ります。
この作業をフィーディング(feeding)と呼び、英語で「餌(食事)を与える」という意味だそうです。
ラム酒をケーキに染み込ませることで、風味が豊かになり、また保存性が高まります。
ケーキをラップに包み、缶に入れて冷暗所で保管し、週に一回、フィーディングをして熟成させます。
作り方によっては何か月も熟成させる方法もあるようですが、
当店では約1ヶ月熟成させてから販売します。
(写真は焼けてから2週間たったケーキをフィーディングしているところ)
りんごが安くなってきましたので、たっぷりのりんごを使ったタルト・タタンを作りました。
18㎝の丸型に使うりんごは皮と芯を除いて約1.5㎏。
カラメルの濃い、焦がしたものではなく、りんごそのものが味わえるタルト・タタンです。
タルト・タタン (Tarte Tatin) は、バターと砂糖でいためた(キャラメリゼした)りんごをしいて焼いた
フランス菓子で、ひっくり返してりんごの部分を上にするタルト。
タルト・タタンにまつわるお話
19世紀後半、パリ南方のソローニュ地方に、タタンという名の姉妹が小さなホテルを経営していました。
ある時、りんごのタルトを作っていて、焼く時にうっかりまちがえてタルト生地を入れ忘れてしまいました。
型の中にりんご、砂糖、バターだけを入れて焼いてしまい、
仕方なく、途中で上から生地をかぶせてみたら、
意外にも、底にたまったお砂糖がキャラメル状になってりんごに染み込み、
なんとも香ばしいすてきな味になっていたのです。
それ以来、このお菓子は、最初からそのようにして焼くようになり、
タタン姉妹のタルトということで、タルト・タタンと呼ばれるようになったとのこと。
丸い型の中にりんごを先に入れ、その上にタルト生地をのせて焼いて、
最後にお皿の上にひっくりかえすという作り方は、
多数あるフランス菓子の中でも独特のもので、フランスでは
タルト・ランヴェルセ(Tarte renversée=逆さまのタルト)とも呼ばれとぃるそうです。
作り方はいたって簡単ですが、時間をかけてじっくりと作ります。
そうそう数はできないので、今のところ土・日曜だけ店頭に並ぶ予定です。
出来上がったらtwitterでお知らせします。
すぐに来店できない方は早めの予約をおすすめします。
秋の新作メニューの続きです。
今回はかぼちゃのタルト。
かぼちゃの美味しさは煮たり、焼いたりといろいろありますが、
なかでもかぼちゃを蒸してペーストにし、バターと生クリームなどでのばした塩味のクリームスープが好きです。
それを焼き菓子にできないか・・・と。
タルトに流し込んで焼いたらできました・・・かぼちゃのタルト
使ったかぼちゃは、北海道の「栗ゆたか」という品種。
栗ゆたかの肉質は名前の通り栗のようにホクホクした粉質で、甘みが強く、
食味が良いのでスープやサラダには最適です。
だいたい栗がついた名前のかぼちゃはホクホクして美味しいです。
これを蒸して、皮をむいてバター、砂糖、卵黄を順に加えて混ぜ、
最後に生クリームを入れてなめらかなかぼちゃクリームに仕上げます。
これをタルト台に流し込んで焼くこと数十分・・・出来上がりです。
簡単にできて、おじいちゃん、おばあちゃんから小さいお子さんまで
皆で分け合って食べられる素朴な家庭のおやつです。
(とはいえ、焼き菓子屋風に少し手は加えてはいますが・・・)
クリーミィなかぼちゃの優しい風味と香りがサクサクのタルト生地とあって、アキの来ない味わいです。
美味しいかぼちゃが手に入ったら今後も店頭に並びます。
「芋、栗、南京」の秋の味覚のうち、あとは芋です。
芋を使ったメニューは、焼き芋が恋しくなるころに出る予定です。お楽しみに・・・。
10月になりました。9月はほとんど真夏のような毎日で、
メニューも夏向きのものが多かったのですが、やっとで涼しさが戻ってきました。
これから秋の新作もいろいろと出そうと思っています。ここ一週間で出た新メニューの紹介です。
栗のマフィン
秋といえば栗ということで、マロンクリームとマロングラッセをたっぷりと使った贅沢なマフィンです。
もともとフランス語でマロン(Marron)とは、
トチの木の一種であるマロニエの実のことだったそうですが、
マロングラッセに使うマロニエの実をクリで代用したことから、
クリのこともマロンと呼ぶようになったとのこと。
マロンクリームをマフィン生地に練り込み、粗く砕いたマロングラッセをたっぷりと散らした、
栗の香りが豊かで、しっかりと栗の歯ごたえのあるマフィンです。
しばらくの間は秋の定番メニューとして店頭に並びます。
続いては、クーベルチュール(チョコレート)を使った焼き菓子。
秋の夜長に、お酒にも濃いコーヒーにも合う大人のチョコ菓子を・・・ということで、
イチジクのチョコレートケーキ
たっぷりのクーベルチュールとドライ・フィグ(干しいちじく)を使ったブラウニータイプのケーキ。
ドライフィグは洋酒(ダークラム)を使って戻し、生地にはココアを加えてしっかりと焼き込むことで、
甘いけれども、キリッとした味わいとエキゾチックな香りが感じられる大人のケーキです。
固く焼しめてあるにもかかわらず、口に入れるとチョコレートがサッと溶けて、
イチジクのプチプチした食感と合わさって・・・
濃いコーヒーやウィスキー、ジンなどのスピリッツを飲みながら少しづつ味わいたいお菓子です。
今宵はシングルモルトウィスキーで・・・
ウィスキーは知る人ぞ知る、通好みの一本 「ロングモーン10年」(キングズバリー社)
スコットランドのロングモーン蒸留所はニッカウヰスキーの創業者、竹鶴政孝が
実際にウィスキー作りを修行させてもらった蒸留所のひとつで、
ある意味では日本のウィスキーの母なる蒸留所といえるかも知れません。
その味わいはフルーティでスパイシー、香りは熟した果物のような華やかさ・・・
ストレートで飲むこのお酒には、このケーキはとてもよく合っていました。
明日はスピリッツ・・・たとえばジン、「タンカレーNo.TEN」なんかはどうだろうか?
9月も中旬、といっても暑い日が続いていますが、
季節の果物、野菜などは着実に夏から秋に変化しています。
朝晩の涼しさが感じられるとナシやリンゴなどが食べたくなってきます。
リンゴを使った焼き菓子は、もっと先に出る酸味の濃厚な「紅玉」くらいからと思っていましたが、
先日、飛騨高山の朝市で食したリンゴが酸味があって、これは使えるのでは・・・と、
早速取り寄せ試作してみることにしました。
これは「しなのレッド」という早生リンゴ(夏リンゴ)だそうです。
ゴールデンデリシャスと紅玉の交配でできた津軽とビスタベラの交配種で、
まだ新しい品種のため生産量が少ない希少種とのこと。
緑と赤の色付きが美しく、酸味はやや強めで甘味とのバランスが良く、果汁も多いリンゴです。
今回は焼き菓子用にと、熟したものではなく少し若いものを選びました。
試作のおやつはマフィン。
「りんごとクルミ」、「りんごと紅茶(アールグレー)」の二品。
りんごとクルミのマフィン
香り高くローストしたクルミを粗く割っておきます。
りんごと紅茶(アールグレー)のマフィン
紅茶(アールグレー)を細かくしておきます。
アールグレー( Earl Grey)はベルガモットで
柑橘系の香りをつけた紅茶。
今回はベルガモットの香りのよいフランス製のものを使用。
リンゴを適当な大きさに切り分け、砂糖(ブラウンシュガー)、塩、
洋酒(カルヴァドス)でマリネしています。
それぞれの生地にクルミ、アールグレーを混ぜ、マリネしたリンゴを積み重ねていきます。
ハニービーナスと一緒でリンゴの間に生地が・・・です。
最後にアーモンドのクランブルをのせて焼き上げます。
焼くこと数十分・・・出来上がりです。
見た目は両方とも同じようですが、お互いの個性の違いが味わえます。
味わいはといえば、
リンゴは紅玉の濃厚な甘酸っぱさと違って、さっぱりとした爽やかな甘酸っぱさです。
秋が深まっているわけではないので、この季節にはよく合った甘さと酸味に感じました。
「りんごとクルミ」はクルミの香ばしさとリンゴの酸味、
アーモンドクランブルのカリッとした口当たりとその甘さが
夏にはない秋のおやつだなー・・・と。作ったものが云うのもなんですが、美味しいです。
「りんごとアールグレー」は、これは食べるアップルティーです。ベルガモットの香りと紅茶の苦みが、
リンゴの酸味とクランブルの甘さと調和して・・・。
これも作ったものが云うのもなんですが、これは大好きです。
店頭に並べたところアッという間に売り切れてしまいました。
リンゴの好きなお客様がとても多いことに驚きました。
秋の深まりとともに、リンゴも「紅玉」「フジ」と変わり、
季節に応じてその味わいも変わってきます。
マフィン、タルト、ケーキとリンゴを使ったおやつは来年まで続きます。お愉しみに。
(次回はリンゴのタルトの予定です。)
季節のマフィン・タルト 新メニューの続きです。
ブドウをはじめいろいろな種類のフルーツが出てきています。
焼き菓子に見合ったフルーツを使った新メニューのお知らせです。
フレッシュプルーンのタルト、ブルーベリーとラズベリーのダブルベリーマフィンなど
この季節ならではのフルーツを使った焼き菓子はたくさんありますが、
今日はハニービーナスを使ったマフィンの紹介です。
ハニービーナスは皮ごと食べられる見た目マスカットのような白ブドウですが、
この元になっているのは紅瑞宝とオリンピアという赤ブドウなのだそうです。
赤ブドウ同志の交配なのに、白ブドウになるのだから不思議です。
今回のハニービーナスは、収穫時期が完熟よりも少し手前だったのか、
鮮やかな緑の見た目は美しいのですが味には酸をかなり感じました。
プルーンやラズベリーもそうなのですが、この酸味が焼き菓子にはとても合います。
これは丸ごとマフィンにどうだろうか・・・・?とさっそく試作してみました。
ひとつのマフィンにハニービーナスを皮ごと7~8個、生地の間に積み上げていきます。
ブドウの間に生地が・・・・みたいです。
他のフレッシュフルーツマフィンもそうですが、これくらい入れるとジューシーなマフィンになります。
焼く前のハニービーナスのマフィンです。
トッピングには丸ごとのハニービーナスとクランブルがのっています。
オーブンで焼くこと数十分・・・焼き上がりです。
トッピングのブドウは焼けて色が薄くなっています。
さて、味わいは・・・
もともとハニービーナスは果肉もしっかりしていて食べごたえがあり、
噛みしめるとたっぷりと果汁が溢れ出るブドウですから、
焼いても水分がそんなに抜けることなく、とてもジューシーなマフィンになりました。
冷やして食べると、ブドウの部分はジュースを飲んでいるような感じです。
酸味もしっかりとあって、トッピングしたクランブルとの相性もとても良いマフィンです。
あっという間に食べてしまうさっぱりとした味わいです。
夏の疲れた体には癒しの焼き菓子・・・と言っては大袈裟ですが、
この季節の果物にはそんな働きが自然に備わっているのでしょうね。
今日からメニューに登場します。ただハニービーナスは短い間しか出回らないので
今後はいろいろなブドウでメニューにしていきます。
柑橘や苺が終わって(国産バレンシアオレンジはもう少しありますが)
プラム、アプリコット、ネクタリン、ブルーベリーなどが出てきました。
初夏らしく酸味の効いた香りのよい果物は、生も美味しいけど
焼いて食べるとさらにが旨みが濃縮され、香りも濃くなります。
それらの果物を使い、しっかりと火を通したタルトやマフィンの新メニューです。
アプリコット(あんず)のタルトです。
長野県産の酸味の強いあんずが、バターを減らしてアーモンド・プードルを増やした
甘めのアーモンドクリームとよく合った爽やかなタルトです。
残念ながら、出回る期間がほんとに短いので何回も作れない幻のタルト?
ネクタリンのタルトです。
ネクタリンは桃の仲間で、桃のよい香りがします。酸味はアプリコットより弱いので、
少し甘さを抑えて香りが愉しめるようにしました。
出回る期間は比較的長いので、桃が出回るまでは何回か店頭に並ぶ予定です。
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パイナップルのマフィンです。
今回は沖縄西表産のピーチパインを使った
ジューシーなマフィンです。
パイナップルにしょうがと柚子果汁などを
隠し味として使うことで
個性的な味になっています。
サワーブルーベリーのマフィンです。
フレッシュブルーベリーをたっぷり使ったマフィンで、
サワークリームをいっしょに入れることで酸味に
コクが加わってブルーベリーの味がより引き立ちました。
6月に入ってトマト、ナス、ズッキーニ、ピーマンなどの 夏野菜がたくさん出てきました。
甘いお菓子だけでなく、、夏野菜を使った食事系、ビール、ワインなどのおつまみ系の
焼き菓子もメニューにしようと試作中です。
その第一弾としてビスケット生地を使った「ピザ」を作ってみました。
今回のものはチョリソーに「トマト、ピーマン、しめじ、玉ねぎ」を使用。
(シーズンになればナス、ズッキーニなども加わります。)
ビスケット生地をのばして、具をのせてチーズをふりかけて・・・・
オーブンで焼くこと20分・・・できあがり!!
出来上がりは、サクサクとした生地がチーズの濃さをやわらげて食べやすくなっています。
今回はソーセージと野菜とチーズだけで、味わいはアッサリ。
オレガノたっぷりのトマトソースを使ったものも試作予定です。
今日は白ワイン(南アフリカの「パンゴリン シャルドネ」)で試食してみました。
このシャルドネはシトラスやトロピカルなフレーバーが素晴らしく、
クリーミーで果実味がたっぷりのリッチな味わいの辛口白ワイン。
このピザのチーズに負けない強さを持っていて、後味がとてもすっきりしています。
暑い夏の休日の昼下がり、しっかりと冷したワインで軽く味わうビスケット・ピザです。
焼き菓子屋の焼き菓子
「マフィン・ビスケット・天然酵母のスコーン・ケーキ・タルト・ブラウニー・クッキー」などを
ギフトとしてお使いいただけるようセットメニューを作りました。
ひとつはいろいろな焼き菓子を詰め合せた 「バラエティセット」(¥1,000~)
もうひとつはいろいろなクッキーを詰め合せた 「クッキーセット」(¥1,000~)
クッキーセット A
バラエティセット A
クッキーセット B
バラエティセット B
クッキーセット C
各セットとも
・クランベリーとホワイトチョコ
・ダブルチョコ
・黒糖ココナッツ
・スパイス(ミントアイシング)
・オートミルとココナッツ
・うさぎのショートブレッド・・・
などの中からご自由にお選びいただけます。
バラエティセット C
各セットとも
・マフィン
・ビスケット
・天然酵母のスコーン
・ケーキ
・タルト
・ブラウニー
・クッキー
などの中からご自由にお選びいただけます。
ギフトセットは発送も承ります。この場合、別途送料がかかります。
詳しい内容についてはお問い合わせください。
よくお客様に「マドレーヌとかはないの?」と聞かれます。
バターの香り一杯の美味しいマドレーヌはケーキ屋さんにあるし、うちではちょっと・・・・と受け答え。
先日、あるお菓子の本を見ていたら、
古くからスペインの修道女が作っている「マグダレーナ」というお菓子が載っていました。
これって「マドレーヌ」の原型?
調べてみるとマグダレーナ(Magdalena)はスペイン語で、フランス語ではマドレーヌのこと。
カソリック教会で聖人としてまつられているマグダラのマリアのことを、
フランス語で「マリー・マドレーヌ」(Marie Madeleine)とよび、
お菓子のマドレーヌもこの名に由来するそうです。
このマグダレーナを参考にして焼き菓子屋風にアレンジしてみました。
一般的なマドレーヌは、たっぷりの卵に、小麦粉、砂糖、バターが同量で作られますが、
当店では、バターは使わずに、菜種油(またはオリーブ油)を使いました。
国産レモンの皮のすりおろしも使っています。
今回は「プレーン」とレモンマーマレードをトッピングした「レモン」の2種類ですが
今後は、ココア、抹茶、緑茶などもメニューにする予定です。
「プレーン」です。
地味で素朴ですが、材料もシンプルで
作るのも簡単・・しかも飽きが来ない。
毎日でも食べられるお菓子。
「レモン」です。
プレーンに自家製レモン
マーマレードをトッピング。
甘酸っぱくて苦みのアクセント。
新メニューもいろいろあるのに、忙しさを理由にブログを放置していました。
新しいマフィンのお知らせです。「とうもろこし」「緑茶と黒豆」「バナナ」等々。
まずはとうもろこしのマフィンです。
北海道産の生のとうもろこし(今は冷凍)をたっぷり使った、朝食にもなるマフィンです。
コーン・グリッツやコーン・クリームも使い、しっとりとしながらカリッとした食感があります。
夏に出る生とうもろこしを使いながら、夏の終わりまでの定番メニューになります。
このマフィンの一押しの食べ方
まずたて半分にマフィンを切ります。それをオーブントースターに入れ、少し焦げ目がつく程度まで焼きます。
中に入っているとうもろこしが焼けて、コクと旨みが増します。ぜひ試してください。
緑茶と黒豆のマフィンです。
宇治産の有機無農薬栽培の緑茶粉末と
北海道産の立派な黒豆甘納豆をたっぷりと
使った香り豊かでぜいたくな
マフィンです。
プレーンなマフィン生地と緑茶生地を
マーブル状に混ぜることで、苦みと甘みが
調和した味わいです。
バナナのマフィンです。
当店ではすでに「バナナとチョコ」
「バナナとくるみ」「バナナとサワークリーム」と
それぞれ個性の違うバナナマフィンをメニュー
にしていますが、シンプルにバナナだけのも
を・・・ということで新メニューになりました。
トッピングしたバナナがローストされ、
濃縮された甘さになっています。
もちろん中にも完熟バナナがたっぷり
入っています。バナナ好きには
たまらないマフィンです。
新しいおやつです。 「ショートブレッド」
ショートブレッド(Shortbread)はスコットランドの伝統的な焼き菓子
で、小麦粉、バター、砂糖、塩だけで作ります。
「short」は、食感がサクサク、あるいはポロポロすると言う意味。
「bread」はパンのことですが、この2つの単語が合わさって
『バタークッキー』を指すようです。
当店でも、前々からメニューにしたいと思っていましたが、
昨日、やっとで試作が焼き上がりました。
形は何にしようかと思案しましたが、お客さんの目につきやすく、
長く親しんでもらえるよう、うさぎの抜型に決定。
目の位置で表情が変わりました。
近々、店頭に並びます。
クッキー、クラッカーの新しいメニューが増えました。
焼き菓子屋の原点は、子どもたちに安心して食べさせられるおやつ、クッキー作りからでした。
初心に帰ってまたクッキー作りから、ということでいろいろと試作中です。
その中から何点か紹介します。数は多くないですがすでに店売りしています。
黒糖ココナッツ(ハート又はスクエア)
たっぷりのココナッツと黒砂糖を使ったサックリとした
クッキーです。ココナッツの甘い香りと黒砂糖の素朴な
甘さがクセになるやめられない味わいです。
形はハートとスクエアの2種類があります。
ココナッツとオートミール(直径約8センチ)
ココナッツ、オートミール、スライスアーモンド、全粒粉、
黒砂糖、ブラウンシュガーなどを使った
カリッとした食感のヘルシークッキーです。
パルミジャーノと一味唐辛子のクラッカー
イタリアのパルミジャーノ・レッジャーノチーズと奥出雲産の一味唐辛子を合わせたクラッカーです。
焼けたチーズの香ばしさと、ピリッとした辛さが後を引くやめられないクラッカー。
ワインやビールのおつまみにしている方もいらっしゃいます。
新しいおやつの紹介です。
イングランド北部にあるベイクウェルという小さな街で誕生したといわれている「ベイクウェルタルト」。
作り方はいたってシンプルで、とても素朴ですが
時々むしょうに食べたくなるような味わい深いお菓子です。
基本のベイクウェルタルトは、ショートクラスト・ペストリーの生地に
ラズベリージャムを塗って、アーモンド生地を入れて焼いたもの。
当店では、チェリージャムやカシス(黒スグリ)ジャムを敷いて、
アーモンドスライスをのせて焼いています。
ジャムの甘酸っぱさと甘いアーモンドクリーム、そしてサクサク生地の組み合わせが絶妙です。
今日より明日、明日より明後日とアーモンドクリームの味がなじんでだんだんおいしくなります。
素朴なイギリスのおやつ食べてみてください。
昨日からメニューに上がった「アース・ブレッド」のお知らせです。
当店では焼き菓子に多くのナッツやドライフルーツを使っています。季節の果物が
ない時などはとてもありがたい存在でもあります。
前々からこのナッツやドライフルーツを主役にしたおやつはできないものかと、
「チョコ・クランチ」などをメニューにあげてきましたが、季節が限られるなど、
「これ!」というものがなく思案していました。
先日、友人から「ヨーガンレール ババグーリ」のスパイシーナッツケーキをいただき、
こんな感じで作れたらなぁ・・・と、焼き菓子屋風にしたのが
「アース・ブレッド -ナッツ&フルーツ-」です。
アーモンド、カシューナッツ、クルミをローストして粗く砕いたものです。
干しいちじく、グリーンレーズン、アプリコット、蜜りんご、クランベリーを紅茶につけて柔らかくしています。
ナッツと小さく切ったドライフルーツにハチミツと菜種油、小麦粉(薄力粉と全粒粉)、
ドライフルーツを漬けた紅茶、塩、スパイス数種などを混ぜて焼き上げました。
砂糖やバターを使わない、どっしり、がっちりしたお菓子です。噛みしめるほどにいろいろな味が愉しめます。
数多くは焼けませんが、焼き菓子屋の定番に育つとよいなぁと思っています。
オープンして1カ月が過ぎました。
毎週ご家族連れで欠かさず来ていただいている方々、
毎週土曜、日曜日に当店の焼き菓子を置かせてもらっている「SOUKA」さん、
そのSOUKAさんから話を聞いて来られた方、
通りすがりに小さな看板を見つけてのぞいていかれる方、
ちょっと気になって寄ってくれた南高生などなど・・・
そしていつも見守っていただいている方々。
ほんとにありがとうございました。
来年は1月7日からです。この休みの間に新しいメニューができればと思っています。
期待していてくださいネ。
~ ちょっとひと息 ~
当店ではマフィン、スコーン、ビスケットなど多くの焼き菓子でチョコレートを使います。
チョコレートを使った飲み物といえば「ホットチョコレート」
近年の高級チョコレートブームに乗って、いまや冬の定番の飲み物となってきています。
16世紀にアメリカ大陸からスペインに渡ったこの飲み物は、瞬く間に貴族の間で大流行。
新婚の際の持参金としてカカオが使われたほど甘美な飲み物だったようです。
今回は焼き菓子ではありませんが、大人におすすめの「ひと息」です。
この「ホットチョコ」はコショウと塩を使った大人の味。
コショウの辛さがチョコレートと出会って、ちょうど良い加減の甘さを引き出し、
塩を加えることで苦みと甘さのバランスが引き立ちます。
[ レシピ ] (2人分)
牛乳・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2カップ
カカオマス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30g
砂糖・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1+1/2
シナモン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ひとふり
コショウ・・・・・・・・・・・・・小さじ1/4~1/2
塩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ひとつまみ
1.カカオマスは小さく刻んでおきます。
2.なべに牛乳を温め、少しずつカカオマスを
加え、分離しないようゆっくり溶かします。
3.砂糖、シナモン、コショウ、塩を加えひと煮
立ちさせます。
4.カップに注ぎ、好みで塩を乗せます。
焼き菓子屋からクリスマスのプレゼントです。
12月23日から25日までの3日間に焼き菓子をお買い上げいただいた方に、
もれなく「天使のクッキー」をプレゼント。
「天使のクッキー」はこの期間だけのもので、シナモン、ジンジャーなどのスパイスを使ったクッキーです。
個数に限りがありますのでお早めに。
今日、カラフル野菜のマフィン焼き上がりました。
あめ色に炒めた玉ねぎと人参、赤パプリカ、ブロッコリー、パルミジャーノ・チーズ。
半分はローズマリーをトッピングしました。冷めたらチーズの香りがより出て美味しいです。
今のところ、日曜日だけの限定です。
食事系のメニューを何か入れようと、ヘルシーな野菜のキッシュを試作してみました。
グリュイエールチーズは使わず、パルミジャーノ・レッジャーノだけを使いました。
使った野菜はあめ色に炒めた玉ねぎ、しめじ、にんじん、パプリカ、ブロッコリー。
卵、チーズ、牛乳、生クリーム、塩、こしょうをまぜて野菜といっしょにタルト台に。
焼くこと数十分、チーズの焼けるいい香りがしてきたら焼き上がり。
ワインとよく合うキッシュです。今のところ土曜、日曜でオーブンが空いていたら、
メニューとして出す予定です。
キッシュの次は、マフィンです。
野菜はしめじ以外は同じです。生地にはコーン・グリッツと、キッシュよりは荒くおろした
パルミジャーノ・レッジャーノを入れ、歯ざわりと香りを楽しめるようにしました。
焼けたチーズの香りが出るように、トッピングにも細かくおろしたチーズを使いました
朝食や小腹がすいた時に合うベジタブル・マフィン。季節ごとに内容を変え、パルミジャーノ・
チーズビスケットやサワークリームビスケットと並ぶ食事系の焼き菓子として出す予定です。
青森から紅玉リンゴがたくさん届きました。
早速、マフィンにしてみようということで、期間限定の新メニュー・・・。
「紅玉とシナモンのマフィン」
甘酸っぱいリンゴとバターの風味にシナモンの香り。なんか幸せな気分。
皮付きのままマフィンサイズに切った紅玉を、バターときび砂糖、シナモンでソテー。
甘酸っぱい香りが厨房中に満ちてきます。
味見と称して、ついつい口に。
これをシナモン入りのマフィン生地に入れ、クランブルをトッピングして
焼くこと約20分・・・。焼き菓子屋の幸せな香りに包まれて出来上がり。
紅玉50個分の期間限定のマフィンです。
50個が無くなるまでは毎日焼く予定です。あくまで予定…。
11月27日に焼き菓子屋がオープンしてから約1週間。多くの方に来ていただきました。ありがとうございました。また、ご近所の通りすがりの方もたくさん来ていただきました。ほんとにうれしかったです。
新メニューやイベントの案内などをこのブログを通してしたいと思っています。今後ともよろしくお願いします。